物件を「相場より2割安い価格」で購入するには?
バリ島でのローカル向け不動産投資を単に投資としてではなく、「ビジネス」として取り組む場合、次の方法が考えられます。
①住宅の開発
ローカル向けの土地を仕入れ、建物を建築して転売する。
②中古住宅の転売
中古の土地建物を仕入れ、転売する。
③ランドバンキング
値上がりしそうな土地を仕入れて所有し、値上がりしてから転売する。
当然ですが、安く仕入れることがキモになります。インドネシアのGDPが今後も伸び続けていく可能性は大きく、中長期的に見た場合、適正な価格で仕入れた不動産であれば利益を上げられるはずです。
もし筆者が10年後に同じテーマで文章を書く機会があるとしたら、「10年前までバリ島の不動産価格は右肩上がりを続けていたので、適正な価格で土地を購入していれば、利益を上げられたのです」と記すでしょう。
このように過去を振り返ってみると、右肩上がりの相場も、その当時にはそれなりに上がり下がりがあるものです。現実に物件を仕入れた場合、購入した瞬間から利益を上げられる状態にあり、常に「儲かっている」という余裕のある状態が望ましいですし、「トントンならすぐに処分できる」という状態であるのが良いと思います。
そのためには、相場より2割安い価格で物件を購入するのが理想です。では、そのためにはどうすればいいのでしょうか。 2割安い価格で買える物件情報は、どうすれば得られるのでしょうか?
答えは簡単です。実行は難しいのですが...。答えは「情報を持っている人間を見つける」ということ。ただし、それが誰なのか、その人から優先的に情報を流してもらうには、どうすればいいのか、そこが難しいのです。不動産の持ち主が、相場よりも2割安く物件を売る場合にはそれなりの事情があります。
バリ島では長男が一人で相続するため、この3パターンが多いと思います。
●他の物件を買いたい
●生活費に困っている
●債権者への返済に充てたい
物件情報はこの事情を知っている人から得ることになるわけですが、この事情を知る人もまた限られます。
●所有者本人、または本人の身近な人
●所有者が話を持ちかけるブローカー
●債権者
広く多くの人から情報を集めるのがコツ
ここで大切なのは、「物件所有者本人にどのように繋がるか」です。できるだけ本人に近い人と繋がることができるかが重要になります。間に人を挟めばその分だけ、仲介者への利益が上乗せされ、物件価格は上がります。では、物件所有者本人と繋がり優先的に情報を得るにはどうしたらいいのでしょうか?
普段からお金を払い、実際に物件を買い続ける。これしかないのです。これを継続していくと、「あの人に情報を持っていけば、収入になる」という情報が広まります。そうなれば情報獲得が非常に楽になります。情報性の高いものを提供する際には双方にメリットが必要ですから、これを実行し続けることが効果的だと思います。
加えて情報を得る際に区別を付けず対応することが重要です。良い情報だけを持って来る人は、不動産の知識と人脈があり同業者との比較もされるので対価も高くなります。しかし時として、良い情報と悪い情報の区別がつかない人のほうが格別な情報を持ってくることがあるのです。
では、情報を持っている人をどうやって探すのでしょうか? これは「人の繋がり」でしかありません。特に、バリ島という場所は人の繋がりを大切にします。社会の仕組みも人の感情もアナログです。普段から、不動産関係の人間に「友人に売り物件の情報を持っている人はいないか」という質問を繰り返して、必要に応じてお礼をします。
当然のことですが、上からの態度をとるのは禁物です、相手は人なのですから「好きな人」に最初に情報を提供します。こちらが「いい人」でなければ上手くいきません。
そうやって物件情報を得た後、所有者に会い、そこから価格交渉が始まるのです。