FXの投資スタイルは主に4種類
前章(2日目)で口座開設の申込手続きは完了したことと思います(本書籍をご覧ください)。ただし、すぐに取引できるようにはなりません。申し込みが済んで、ログインパスワードなどが郵送で送られてくるまでには数日かかるはずです。
ログインパスワードがなければFXの取引はできませんから、それまでのあいだに本連載でFX取引の予習をしておきましょう。
まずは、あなたに合ったFXの投資スタイルを見付けることからはじめましょう。投資スタイルは主に4種類あります。
①スキャルピング(超短期売買)
②デイトレード(短期売買)
③スイングトレード(短・中期売買)
④中・長期売買
自分のライフスタイルに合わせて、投資スタイルを選択
スキャルピングとは超短期間(超短時間)で売買を完了させ、すぐに別の売買を行うということを繰り返す投資スタイルです。売買してから数秒から長くても数分、数十分で決済してしまいます。
デイトレードは売買から決済までの期間がスキャルピングよりも長く、数十分から1日、基本的には「日をまたがない」投資スタイルです。
スイングトレードは、2日から1週間程度で決済する投資スタイルです。デイトレードが日をまたがないのに対し、こちらは「週をまたがない」イメージです。
中・長期売買は1週間から数か月程度で決済する投資スタイルです。
[図表1]あなたに合った投資スタイルを考えてみましょう
これらのなかから、あなたに合った投資スタイルを選んで投資をすることになるのですが、選ぶ基準はあくまでもライフスタイル次第です。無理なく続けられる投資スタイルを選び、個々のスタイルに合った投資判断の手法を身に付けることが重要です。
もしあなたが、四六時中、パソコン画面に張り付いて、為替の動きを注視し続けることができるのなら、スキャルピングやデイトレードがいいかもしれません。
とはいえ、そこまで監視し続けることなどできないという方も少なくないでしょう。日中、仕事で忙しくしている人はもちろん、比較的時間に余裕があるという人でも生活の大半を為替相場のチェックに充てるというのは並大抵のことではありません。
したがって、日中、何かと忙しく過ごしていることが多い人には、スイングトレード、もしくは中・長期売買が適しているといえるでしょう。
<はみだしコラム>投資スタイルで狙う利益も変わる!?
本連載では取引スタイルを4つに分けているが、がちがちにこの4つにこだわることはない。ただし、投資期間が長ければ長いほど、1回の投資で狙う利幅は広くなる傾向がある。投資の目的とどのスタイルで運用できるのかを見極めるのが重要だ。
最近は低レバレッジの「長期売買」も人気
最近はレバレッジを低くして、外貨預金のようなつもりでFX投資をする人が増えていますが、それには中・長期売買が適しています。対して、為替の動きを四六時中チェックできないけれど、仕事のあとの夜の数時間ならという人はデイトレードやスイングトレードが適しているといえるでしょう。
なお、これらのスタイルの違いによって、目標とすべき利幅も違ってきます。売買から決済までの期間が短ければ短いほど、狙うべき利益も小さくて良くなります。逆にスイングトレードや中・長期売買では、狙うべき為替の変動幅も大きくなります。
[図表2]スタイルによって、投資の手法も変わる!
<はみだしコラム>週末を挟む取引には注意
スイングトレードを短・中期取引としているが、実際は週末にはすべて決済してしまうことを指す。日曜は為替取引がないが、経済関係のニュースが出ることもあり、そうすると週明けに一気に為替が動くことも考えられる。そうなると月曜早朝に大きな損失が出る値が付いても、どうすることもできない。そのため、週をまたいだ取引には注意が必要なのだ。