売り上げ10億円だが、年間交際費は20万円以下のC社
「夜はネオン街で飲み歩き、毎日タクシーで帰宅する」
苦労して起業した創業社長ほど、こんな生活にあこがれたり、少しお金に余裕が出ると実行に移したりする人が多いように感じます。
しかし、自社の経営を伸ばすのに、それは本当に必要なことでしょうか。税金を多く払っている会社ほど伸びていることは、第2章「共通点9」でお話ししました(本書籍をご覧ください)。
私の顧問先のJ社は、歯科クリニックのサポートを業務としており、全国の大成功している歯科医と仕事をしています。しかし、業務提携などより深い取引は、「タクシーに乗る院長がいるクリニック」とはしないそうです。すぐにタクシーに乗るような院長がいるクリニックは、利益が貯まらず発展しないことが経験上はっきりしているからです。
また、同じく急成長している顧問先のC社は、社員が100人、売り上げが10億円という規模になる会社ですが、年間の接待交際費は20万円にも満たないそうです。この話を聞いて、私は接待交際費の本質を見た気がしました。
本当に自社商品に魅力があれば、接待など必要ない
飲み食いをともにするから商品を買ってくれる、というお客様には限度があります。会社も毎月何人もの人は接待できません。むしろ、本当に自社の商品やサービスに魅力があれば、接待などをしなくても買ってもらえるはずなのです。逆に、自社に魅力がなければ、いくら接待をしても買ってもらえません。
もう一度、自社の経費を見つめ直してみるといいかもしれません。経費の削減は、会社の利益を増やし、社員のやる気も湧いてくるというよい効果しかないのですから。