前回は、相続対策のための賃貸経営における、空室リスク対策について解説しました。今回は、相続対策のために法人を設立するメリットについて見ていきます。

法人設立で税負担を大幅に軽減!?

相続対策のポイント②一般社団・合資会社を設立する

 

個人が所有している財産に対し、個人だけで節税対策を講じるのは、限界があります。そこで活用したいのが法人です。賃貸経営などにおいても、資産管理法人を上手に使って対策を進めていくことが、後々の大きな差につながります。ここで、改めて法人活用のメリットを、おさらいしましょう。ポイントは大きく四つあります。

 

一つ目が「税率」です。個人の場合、所得税の最高税率は45%、住民税は10%で最高55%となります。単純計算で、収入の半分以上を所得税で持っていかれた上に、最終的に相続税がかかります。それに対し、中小企業の法人税の実効税率は約25~30%。法人設立のコスト、手間はかかっても、それよりも所得税率が高い人ならば使わない手はありません。

 

二つ目が「所得の分配効果」です。収入の低い家族を法人の社員、役員とし、得られた不動産収入などを給与や役員報酬、さらに退職金として分散させる手法です。こうして、オーナーの財産の増大を防止するとともに、低い税負担で、財産の前渡しも可能となります。相続人は、報酬を蓄積しておけば、納税資金の確保にもつながります。

法人保険を活用した対策も有効

三つ目として「経費化できる項目が多いこと」が挙げられます。たとえば、生命保険の場合、個人はいくら保険料を支払っても、確定申告で控除できるのは最大4万円(平成23年以前の契約は5万円)、介護保険、医療保険、年金保険を合計しても限度額は12万円です。一方、法人は保険の種類によっても異なりますが、保険料全額もしくは半分程度が損金になるものが大半です。役員や従業員が退職する際の退職金も経費にできます。退職所得には退職所得控除が設けられており、生命保険を使って保険料を経費としながら、退職金を準備していくことも可能です。

 

四つ目は「非課税メリット」です。経営者の死亡時に受け取る死亡退職金(退職手当金等)には非課税枠(相続人一人当たり500万円)が設けられており、個人の生命保険の非課税枠とダブルで利用できます。

本連載は、2016年10月9日刊行の書籍『あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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秋山 哲男

幻冬舎メディアコンサルティング

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