売れそうな物件の情報は表に出ない!?
神山:探し方は、今だったらインターネットが発達しています。例えば、「渋谷、投資アパート」とか「収益マンション」と検索すると情報がたくさん出てくると思いますが、全く知らない立場でいえば、どのように探していけばいいのかわからないと思います。
タカ:そうですね。
ジュン:少しネット検索をしてみたのですが、情報が多すぎて、どれを選んだらいいのか、全くわかりません。
神山:基本的に人の目に触れるような物件には美味しいものはありません。仲介業者の立場で言わせてもらえば、不動産オーナーから物件を預かった場合、売れそうな物件は情報を表に出したくありません。
ヨシト:それはお得意様だけに売るということですか?
神山:その通りです。自分で、ピンポイントで投資家に買ってもらおうと動きます。それが、「レインズ」(不動産業者専用のデータベース)をはじめ、インターネットで表に出したら、その時点で手数料は半分です。
仲介手数料の仕組みをいえば、売主側の業者さん、買主側の業者さんというふうに分けてしまえば、片手の3%ということで売り上げが半分になってしまいます(売主側と買主側、両手数料の仲介ができれば、「両手」と呼ばれ6%になる)。
そういう事情から、売れる自信がある物件は、一定期間は表に出しません。また、そのような物件のほうが、業者さんにとっても美味しいわけです。
ジュン:つまり、これから物件を購入したい投資家からすると、大事なのは美味しい情報を出してくれる業者さんを探すことですか。
神山:それが一番です。
大手不動産投資サイトを活用する手も
タカ:不動産投資家の知り合いがいれば、紹介があると思いますが、全くの初心者の場合はどうすればいいでしょう?
神山:例えば、大手不動産投資サイトの「楽待」や「健美家」に登録してある業者さんは何百社とあります。そこから自分の物件の好み、自分が物件を欲しいと希望するエリアに強そうな業者さんを探す。自分の買える価格帯で、例えば5000万円や1億円の物件を売っている業者さんをピックアップします。
そうやって自分が首都圏に欲しければ、首都圏に強そうな業者を「楽待」のサイトで探すのです。そのとき、物件を探すというよりは、その業者がどのような物件を取り扱っているのかを、エリアとか価格帯から見るのです。
ジュン:物件でなくて業者探しをするということですね。
神山:そして、その業者へ、「私はこういうエリアで物件を探しているので物件を紹介してください」とアプローチします。
不動産投資サイトも、そのような使い方をすれば、自分に適した業者と巡り合えます。その業者へ自分の資産背景や、「こんな物件が欲しい!」「これだけお金を持っている」とアピールすれば、業者も、「この人は2億円くらいの物件を買えるのかな」「この人はあまりお金を持っていないが属性はいい人だ」と、インプットされて紹介してもらいやすくなります。そうなると自分ならではの情報ルートをつくることができます。