前回は、ビールと枝豆の組み合わせが定番になった理由を説明しました。今回は、ビールの持つ健康効果を最大限に発揮するためのポイントを見ていきます。

ビールから十分な栄養を取るには、大量摂取の必要が…

ビールを飲んでいるときは、揚げ物やピザなどの脂っこいものが食べたくなりますが、飲酒をしているときに肝臓では、アルコールの分解が優先されるために脂質の代謝が後回しとなり、脂肪が溜まりやすくなっています。その結果、脂肪肝になるリスクが高くなりますので、脂肪の多いおつまみを避けることが前提条件となります。

 

その上で、ビールの抗酸化作用をはじめとする、さまざまな健康効果を利用して病気を予防するためには、文献などを検討した結果、1日1本あるいは1缶を適量とします。

 

しかし、そうなると摂取できる栄養素の量も微々たるものになってしまい、効果を得るには大量にビールを飲む必要が出てきます。実際に、ホップに含まれるキサントフモールに抗がん作用があることは以前からわかっていましたが、2006年に米国のオレゴン州立大学の研究により前立腺がんへの効果が特定されたことが発表されました(時事通信)。

 

ところが、その効果を得るにはかなりの量のビールを飲まなければならないため、かえって健康を害して現実的ではないとされています。

不足する栄養は「おつまみ」で補う

このようなことがないように、おつまみとセットで考えていきたいと思います。例えば、糖質や脂質の代謝に働くビタミンB群の一種であるナイアシンという成分は、ビール1缶(350㎖)中に2.83㎎含まれています。成人男性が1日に必要な摂取目安は15㎎ですから、1食で5㎎摂るとした場合、ビール1缶で半分がまかなえる計算になります。

 

これに対してビタミンB2では、1日1.6㎎必要のため、1食で0.5㎎摂るとして、ビール1缶には0.07㎎含まれていますので、約7分の1しか摂れません。

 

そこで、ビールの不足分をおつまみで補うことで栄養バランスをとりながら、ビールの抗酸化作用を高めるために、ビールとは異なる抗酸化作用を持つファイトケミカルをおつまみにプラスして相乗効果を狙っていきます。

 

これによって、ビールの持つ健康効果を最大限に得られようになるのではないでしょうか。

「病気知らず」の体をつくる ビール健康法

「病気知らず」の体をつくる ビール健康法

大川 章裕

幻冬舎メディアコンサルティング

ビールで病気を予防する⁉︎ ビールが老化や病気の原因となる「体の酸化」を防ぐ効果が高いと聞いたら驚く人は多いでしょう。 しかし、ビールは古くから健康維持に用いられた歴史を持っており、近年ではその効果が科学的に…

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