前回は、リバースモーゲージについて多く寄せられる疑問に回答しました。今回は、リバースモーゲージの普及状況について見ていきます。

米国の累計市場規模は24兆円!? 海外での普及状況

リバースモーゲージ先進国であるアメリカでは、公的機関が運営する保険制度を通じて提供することで市場が拡大し、2015年9月末時点で約24兆円のマーケットがあります。

 

イギリスでも、年間2,500億円以上の契約が行われていますが、アメリカとは異なり、公的支援を受けることなく、民間が主で運用している点が特徴です。

 

フランスでは、融資ではなく、不動産売買の形態でリバースモーゲージの機能を果たし、年4,500戸程度の契約があるようです(売り手は不動産(自宅)を売却後も居住でき、買い手は余命期間相当分の家賃を割り引いた金額で購入可能な仕組み)。
 

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出典:ニッセイ研究所「基礎研レポート_進化を続けるリバースモーゲージ」2016年3月31日

 メガバンク3行を含む30行以上で取り扱いあり

リバースモーゲージの一般的な認知はまだまだ低いですが、5年前まで、わずか5~6行だった取り扱い民間金融機関は、現在はメガバンク3行を含む30行以上と大幅に増加し、住宅金融支援機構の調査によると50行以上が取り扱い検討中とされています。「リバースモーゲージを知っている人・使いたい人」であれば、容易に利用可能な環境が整備されつつあります。

 

近年では、移住・住みかえ支援機構(JTI)が運営する「マイホーム借り上げ制度」(空室時の賃料保証など)や、住宅金融支援機構の住宅融資保険を活用したリバースモーゲージの提供が増加傾向にあります。ただし、これらの仕組みを活用したリバースモーゲージでは、リフォームや住宅の新築・購入などに用途が限定されていたり、貸し出し金額に上限があるため、使い勝手の面では自由度が低くなります。

 

出典:新聞記事などから東京スター銀行作成
 
出典:新聞記事などから東京スター銀行作成

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