先週の主要な経済指標:米雇用関連統計や為替を巡る本邦当局の動きに注目
8月のJOLTS求人数は707.9万人となり、7月の733.5万人や市場予想の722.8万人をともに下回りました(図表1・2)。
内訳をみると、ヘルスケアや専門・ビジネスサービス分野での減少が目立ったものの、労働需要の基調自体は安定しています。より振れの小さいIndeed求人データではむしろ緩やかな回復傾向にあり、労働需要がここから一段と冷え込むリスクは回避されているとみられます。このような求人動向の安定を背景に、9月のADP雇用統計における民間雇用者数は前月差+9.0万人と、市場予想(同+7.5万人)を上回る結果となりました(図表3)。
セクター別では、引き続き教育・ヘルスケア分野が全体をけん引しているほか、旺盛なAI関連投資を反映する形で製造業や建設業でも雇用増が続いています。労働市場が一定の安定性を示すなか、物価面でも良好な兆しが見られます。8月のコアPCEデフレーターの伸びが市場予想を下回ったことで、FRBが利上げを急ぐ必要性は低下しました。これを受けて、市場が織り込む10月FOMCでの利上げ確率は3割弱へと低下しています。
先週末から今週にかけて、日本の閣僚・官僚らの財政政策や為替に関する発言が相次ぎ、外国為替市場で円高方向への反応が見られました(図表4)。25日、城内経済財政担当大臣はリフレ政策の局面は終わっているとの見方を示し、市場の財政懸念の払拭を図りました。同日、片山財務大臣は22日の日米首脳会談でトランプ米大統領が円安懸念を示したことを明かしました。
ベッセント米財務長官との電話会談でも「円の過小評価は問題」との認識を再確認し、円安を強くけん制しました。28日には三村財務官がこれら日米の議論を踏まえ「しっかり対応していく」と述べ、市場の介入警戒感が高まりました。米国からの円安是正圧力が強まる中、政府が為替介入に加え、日銀による追加利上げを容認する可能性も意識され始めています
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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