先週の主要な経済指標:米雇用統計やFRB高官発言に注目
9月の米国雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が前月差+2.9万人にとどまり、前月の結果(同+13.3万人)と市場予想(同+9.0万人)をともに大きく下回りました(図表1・2)。
前月にNFPを押し上げた娯楽・宿泊業の反動や、地方自治体(教育部門)の新学期入りに伴う季節調整の歪みなど、一時的な押し上げ要因の剥落が雇用の減速要因となりました。一方で、AIデータセンター需要に支えられた建設業の堅調さや、製造業の底堅さは維持されています。その結果、単月では急減速したものの、6か月移動平均でみた雇用の増加ペースは7万人程度を維持しています。これは失業率の維持に必要なブレークイーブン雇用者数(数万人程度)を幾分上回っており、需給バランスの取れた巡航速度を維持しているとみられます。なお、9月の失業率は4.2%へ上昇したものの、実質的な上昇幅は0.03%程度にとどまっています(図表3)。
この動きは労働参加率の改善を伴っており、労働供給の回復を示すポジティブな上昇と評価できます。
FRBのウォーシュ議長は5月の就任以降、市場とのコミュニケーションを抑制する方針からフォワードガイダンスの廃止を宣言し、声明文の簡略化を進めてきました。議長からの直接的な発信が減る中で、市場は他のFRB高官の発言に対して敏感に反応する傾向が強まっています。こうした中、10月に入りFRB副議長らからは追加利上げに慎重な発言が相次いでいます。
ジェファーソン副議長はデータの見極めが必要だとして、次の政策変更には「もう少し時間がかかる可能性がある」と指摘しました。また、ボウマン副議長も「現時点でさらに金利を急いで変更する必要性は感じられない」との見解を示しています。9月雇用統計の急減速も加わり、10月会合での利上げ見送りが濃厚視されるなか、利上げ時期や回数を見極める上で、FRB高官の発言に引き続き注目が必要です。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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