(※写真はイメージです/PIXTA)

長年夫婦で暮らしてきた人にとって、離婚後の一人暮らしは生活そのものが大きく変わる出来事です。食事や家事を一人で担う必要がある一方、時間の使い方や日々の過ごし方を自分で決められるようになる面もあります。熟年離婚から1年が経った67歳男性も、当初想像していなかった暮らしを送っています。

「今日は何を食べよう」面倒だった食事が小さな楽しみに

一人暮らしになって良いことばかりではありません。

 

掃除も洗濯も、自分がやらなければそのままです。体調を崩したときには、一人でいることへの不安も感じました。

 

家計にも余裕があるわけではありません。

 

修一さんの場合は年金が月約18万円ありますが、そこから家賃6万2,000円を支払います。光熱費や通信費、食費などを合わせると、「何も考えずに使えるほどではない」と話します。

 

自炊するようになってからはスーパーで値段を見る習慣もつきました。ただ、節約だけを目的に料理をしているわけではありません。

 

最近は近所のコーヒー豆店で少量ずつ豆を買い、休日の朝には自分で挽いて淹れるようになりました。

 

「外で毎日500円、600円払うよりは安いでしょう。それに、朝にコーヒーを淹れる時間が結構好きなんです」

 

昼には図書館へ行き、帰りにスーパーへ寄る。夕食はその日に安かった魚や肉を見て決めます。

 

内閣府『令和7年版高齢社会白書』によると、65歳以上人口に占める一人暮らしの割合は2020年時点で男性15.0%、女性22.1%。2050年には男性26.1%、女性29.3%になると推計されています。高齢期の一人暮らしは今後さらに増えると見込まれています。

 

修一さんも、一人暮らしを「自由で最高だ」と考えているわけではありません。

 

子どもとは月に何度か連絡を取り、友人ともときどき食事をします。一方、自宅では一人で過ごす時間が大半です。

 

「離婚する前は、一人で飯を食べるなんて寂しいだろうと思っていました。でも実際は、毎回そう感じるわけじゃないんですよ。今日は何を食べようとか、明日の朝はどのコーヒーにしようとか。そういうことを自分で決めるのも悪くないなって」

 

離婚後の生活への感じ方は人それぞれであり、一人暮らしになれば気楽になるとは限りません。住居費や家事の負担が増えたり、病気やけがをしたときの備えが必要になったりすることもあります。

 

一方で、生活の変化をきっかけに、それまで誰かに任せていた家事を覚えたり、自分なりの日課をつくったりする人もいるでしょう。一人で暮らすことそのものを良し悪しで捉えるのではなく、家計や健康面への備えをしながら、自分が無理なく続けられる生活を整えていくことが大切です。

 

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