「きょうだいがいないから揉めることもなく、手続きも楽なはずだ」――そう高をくくっている人を待ち受けているのは、思いも寄らない現実である。少子化が進み、いまや5人に1人がひとりっ子とされる時代。確かにきょうだい間で泥沼化する争いとは無縁であっても、ひとりっ子相続には特有の問題が潜んでいます。本記事では、高橋大樹氏による著書『あなたの実家、どうする? 知識ゼロでも絶対後悔しない! 損しない! 不動産相続の新・ルール』(WAVE出版)より、「ひとりっ子相続」の注意点と相続対策について解説します。
5人に1人…実は増えている「ひとりっ子相続」
近年、日本では少子化が進む中で、「ひとりっ子」の割合も高くなっています。内閣府男女共同参画局のデータによると、2002年に約10%だったひとりっ子家庭の割合は、2015年には18.6%に上昇。もはや5人に1人がひとりっ子という時代になってきています。
「ひとりっ子だから相続でもめることはないはず」
そう思っている方もいらっしゃるかもしれません。確かに兄弟間で争うことはありませんが、実はひとりっ子ならではの問題があるのです。
ひとりっ子ならではの問題…相続税の基礎控除が少ない
相続税には基礎控除があり、この金額を超えた場合のみ相続税がかかります。
基礎控除の計算式:3000万円+600万円×法定相続人の数
では、ひとりっ子と子どもが3人いる場合を比較してみましょう。
・ひとりっ子の場合:3000万円+600万円×1人=3600万円
・子ども3人の場合:3000万円+600万円×3人=4800万円
つまり、ひとりっ子の場合は、子どもが3人いる場合よりも基礎控除額が1200万円も少なくなり、相続税の負担が重くなる可能性が高いです。
不動産相続アーキテクツ株式会社
代表取締役
1980 年8月22日生まれ。神奈川県相模原市出身。法政大学工学部建築学科卒。宅地建物取引士。一級建築士。
埼玉の住宅建築会社勤務を経て2008 年、不動産の相続対策を専門とするプロサーチ株式会社に入社。「不動産」や「相続」の知識と合わせて「建築」の知識・経験を活かし、不動産の売買仲介、土地・建物の有効活用提案、底地や借地の権利関係調整など幅広く手がける。2019 年、相続に特化した不動産会社「不動産相続アーキテクツ株式会社」を東京都豊島区池袋に設立し、不動産の相続対策から相続発生後の不動産売却・有効活用提案、地主さん向けセカンドオピニオン、家族信託コンサルティングなど、不動産の相続全般に関わるコンサルティングを税理士、司法書士、弁護士といった専門家と連携しながら行っている。
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