働き方改革で有休取得率が過去最高に
かつて5割程度で推移していた年次有給休暇(以下有給休暇)の取得率ですが、近年は上昇を続け、2023年の「令和5年就労条件総合調査」で初めて6割を超えました。2025年12月に公表された令和7年の同調査では66.9%と過去最高を記録しています。
この背景には2019年4月施行の働き方改革関連法があります。ここで年10日以上の有給休暇が付与される労働者(管理職含む)については、使用者に労働者の希望を踏まえて時季を指定し、年5日の確実な取得をさせることが義務付けられました。
政府も「2028年までに7割」という目標を掲げており、有給取得の更なる促進が図られています。
パートやアルバイトでも有休の取得権利がある
こうした風潮もあり、有給休暇に関する相談が増えています。その中でも注意してほしいのが、パート・アルバイトの有給休暇についてです。
昭和・平成の時代に働いてきた方ですと、「パートやアルバイトで有給休暇を申請するなんて……」と思ってしまうことがあるかもしれません。しかし、有給休暇は雇用形態にかかわらず発生します。つまり、パートやアルバイト、その他異なる名称で同様の雇用形態であっても有給休暇の取得権利があるのです。
有給休暇の発生要件
有給休暇の取得権利は、雇用関係にあることを大前提として、以下の条件を満たせば発生します。
② その間の全労働日(シフトにあたる日)の8割以上出勤していること
取得日数は、正社員(週5日以上or週30時間以上勤務は同様)の場合で以下のとおりです。
有給休暇の権利は2年間有効です。発生年度に使用しなかった場合は翌年度まで繰り越しとなります。
一方、パートなどで週の勤務日数が少ない場合は「比例付与」という形になります。計算方法は以下のとおりです。
「通常の労働者の付与日数 × その従業員の週所定労働日数 ÷ 5.2(厚生労働省令で定められた週平均所定労働日数)」
※1未満の端数は切り捨てとなります。
たとえば、6か月勤務の正社員の有給休暇、つまり通常の労働者の付与日数は10日です。
それに対して、パートで週3日・6時間勤務のシフトで入社から半年間休まず継続勤務をした場合は、6か月継続勤務で5日の有給休暇を取得する権利が発生します。計算式は以下のとおりです。
以下の表のように、週1日しか出勤しないアルバイトであっても6か月で1日の有給休暇が付与されます。
なお、週4日勤務の最初の6か月は出勤率8割であったものの、次の1年6か月までの期間には8割を下回った場合は6か月から1年6か月の期間分の有給休暇は発生しません。ただし、次の2年6か月までの1年間で出勤率が8割以上だった場合は勤続2年6か月に対応する9日が付与されます。
ちなみに、有給休暇を取得した日は出勤率の計算においては「出勤した日とみなす」とされます。欠勤扱いにはできません。


