月4万円が浮いたはずなのに…半年後に見直した自分の家計
「どうして増えてないんだろう」
由美子さんは、半年分の通帳とクレジットカードの明細を並べました。
仕送りがなくなった後、特別にぜいたくをしたつもりはありません。温泉旅行には一度行きましたが、数万円程度。冷蔵庫もまだ買い替えていません。
それでも確認すると、毎月の支出は想像していたより多くなっていました。
食費は3万円台後半。光熱費や通信費、管理費・修繕積立金、保険料、日用品などを合わせると、月14万円前後になることもあります。
さらに固定資産税や家電の修理、冠婚葬祭など、毎月ではない支出もありました。
つまり、これまでは「息子に4万円送っているから家計が苦しい」と思っていましたが、仕送りを除いても、年金だけで十分な余裕があるわけではなかったのです。
総務省『家計調査報告〔家計収支編〕2025年平均結果の概要』によると、65歳以上の単身無職世帯では、1ヵ月の可処分所得は11万8,465円、消費支出は14万8,445円でした。平均では、消費支出が可処分所得を約3万円上回っています。
「4万円送らなくなったら、毎月4万円そのまま残ると思ってたんです。でも、そう単純じゃなかったんですよね」
仕送りをしていた3年間、由美子さんは自分の生活費を細かく確認していませんでした。残高が減れば「今月は息子に送ったから仕方ない」と考え、旅行や買い物を控えることで調整していたのです。
そこで、仕送りがなくなった今こそ、自分の家計を一度組み直すことにしました。
まず、食費や光熱費など毎月かかる支出と、固定資産税や家電の買い替えなど年間で必要になるお金を分けて計算しました。そのうえで、旅行や趣味にも使える金額を決めました。
「息子に送っていた4万円を全部貯金するんじゃなくて、2万円は将来のために残して、残りは自分の生活に使ってもいいかなと思うようになりました」
由美子さんにとって、息子への仕送りが終わったことは確かに負担の軽減になりました。ただ、それだけで老後の家計に余裕が生まれるわけではありませんでした。
子どもへの援助を続けていると、その金額ばかりに目が向き、自分自身が毎月いくら使っているのかが見えにくくなることもあります。援助が終わった後に安心して終わりにするのではなく、その機会に自分の収入と支出を改めて確認しておくことで、今後使えるお金も考えやすくなるでしょう。
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