●中東情勢が見通しにくいなかで、4-6月期は全体で2ケタの増収増益と、順調な滑り出しになった。
●収益のプラス寄与度は電気機器が最大に、今回の好決算を受けてリビジョン・インデックスは上昇。
●電気機器の予想EPSも堅調、AI・半導体関連銘柄と日経平均の調整はいったん終了したとみる。
中東情勢が見通しにくいなかで、4-6月期は全体で2ケタの増収増益と、順調な滑り出しになった
東証株価指数(TOPIX)を構成する3月期決算企業による2026年4-6月期の決算発表は、8月13日時点でほぼ終了しました。そこで今回のレポートでは、決算を総括し、株式市場へのインプリケーションについて考えます。まず、3月期決算企業(金融とソフトバンクグループを除く、以下同じ)全体の実績からみていくと、売上高は+12.7%(前年同期比、以下同じ)、営業利益は+44.9%、経常利益は+53.8%、純利益は+73.7%でした。
中東情勢が依然として見通しにくいなか、全体で2ケタの増収増益となり、2026年度第1四半期の業績は、順調な滑り出しとなりました。製造業・非製造業に分けた場合、製造業は順に、+14.6%、+75.7%、+91.3%、+97.7%、非製造業は順に、+8.8%、+1.5%、+14.2%、+43.3%でした。いずれも増収増益ではありますが、相対的に製造業の堅調な業績の伸びが確認された格好になっています。
収益のプラス寄与度は電気機器が最大に、今回の好決算を受けてリビジョン・インデックスは上昇
4-6月期の売上高および各利益において、いずれもプラス寄与度が最大となった業種は、人工知能(AI)・半導体関連の代表的な銘柄が多く含まれる「電気機器」でした。そのほか、「輸送用機器」、「石油・石炭」、「非鉄金属」なども、プラス寄与度の大きい業種でした。一方、マイナス寄与度の大きい業種は、「電気・ガス業」、「空運業」、「倉庫・運輸」、「ゴム製品」などで、原油高による業績への影響がうかがえます。
次に、今回の4-6月期決算を受けた市場の反応を確認すると、TOPIX構成銘柄の「リビジョン・インデックス」は、足元でしっかりと上昇しています(図表1)。これは、アナリストが業績予想を上方修正した銘柄の割合が増加していることを示しており、今回の良好な決算内容を踏まえての動きと推測されます。このような業績予想の改善は、当然ながら株価には好ましい材料となります。
電気機器の予想EPSも堅調、AI・半導体関連銘柄と日経平均の調整はいったん終了したとみる
市場が予想するTOPIXの12カ月先予想1株あたり利益(EPS)の伸び率も、足元で前年比+13%を超えてきており、堅調に推移しています(図表2)。また、4-6月期の売上高および各利益のプラス寄与度が最も大きかった電気機器については、12カ月先予想EPSの伸び率が同+30%超と、非常に高い水準にあり、国内のAI・半導体関連銘柄の追い風になると思われます。
なお、東証株価指数(TOPIX)は8月13日に終値ベースで過去最高値を更新し、日経平均株価は、6月下旬頃から値がさのAI・半導体関連株が調整色を強めたことで、下落傾向が続いていましたが、8月に入り反転上昇しています。今回の決算で、良好な企業業績が確認されたこともあり、AI・半導体関連銘柄と日経平均の調整は、いったん終了した可能性が高いとみています。
※当レポートの閲覧にあたっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『国内企業の26年4-6月期決算と市場の反応【三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。
市川 雅浩
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
チーフマーケットストラテジスト
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