今回は、「リフォーム費用」の目安について見ていきます。※本連載は、マンション維持管理支援・専門家ネットワークの編著書『Q&Aマンションリフォームのツボ―管理組合・居住者が知っておくべきトラブル予防・解決の必須知識』(民事法研究会)の中から一部を抜粋し、リフォームにまつわるトラブルを防止し、マンション全体の資産価値の向上にもつながるリフォームの基礎知識を具体例とともに紹介します。

工事費の目安が数十万円程度の「模様替え」

リフォームの費用はどのくらいを考えておくとよいのでしょうか。

 

工事の費用は、工事内容によって大きく変わります。模様替え程度か、間取りを変更するか、設備更新を含むかなどが費用の目安を立てるポイントになります。

 

模様替えとは、壁や天井のクロスや床のフローリングなど仕上げ材の改修程度を指します。工事の種類も少ないため、工事範囲や使用材料にもよりますが、工事費の目安は数十万円程度と考えられます。

 

間取りの変更とは、2つの部屋を1部屋にしたり1つの部屋を2つの部屋に分けたりすることで、間仕切りの壁や扉、家具などの作り替えも必要になります。工事の種類も増えるため、工事費は数百万円程度になる場合があります。

「設備更新と間取りの変更」で500万円を超えるケースも

設備更新とは、システムキッチンやユニットバスといった住設機器の入れ替えです。住設機器は性能により金額の幅がありますが、キッチンや浴室はそれぞれ100万円程度、トイレや洗面化粧台などは数十万円程度を見込んでおきたいところです。

 

設備更新とあわせて間取りの変更を行う場合もあります。これらを踏まえると、工事費が500万円を超えるリフォームも少なくないため、建設業の許可をとらずに営業しているリフォーム業者では希望する内容の工事ができない場合があります。


また、リフォームの予算を立てる場合は、工事費のほかに、設計費や仮住まい費用、家具の購入費なども見込んでおくことが必要です。

本連載は、2015年12月1日刊行の書籍『Q&Aマンションリフォームのツボ―管理組合・居住者が知っておくべきトラブル予防・解決の必須知識』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

Q&Aマンションリフォームのツボ―管理組合・居住者が知っておくべきトラブル予防・解決の必須知識

Q&Aマンションリフォームのツボ―管理組合・居住者が知っておくべきトラブル予防・解決の必須知識

民事法研究会

マンションを終の棲家と考え、買替えではなく、同じ場所に長く住み続けたいという需要の増加で、マンションリフォームの需要が高まりをみせてます。他方、リフォームに関する法規制は不十分で、専門知識や技術のない業者が多く…

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