みんなお金目当てに見える…誰もがうらやむ資産家の深刻な悩み
お金があっても、一人で孤独に生きていると幸福度は下がる。これは幸福研究の世界で繰り返し指摘されてきた事実です。人は「いくら持っているか」よりも「誰と、どんな関係の中で生きているか」によって、心の満たされ方が大きく左右されるといわれています。
ある資産家の話をさせてください。周囲から見れば、誰もがうらやむような経済状況でした。働き方も自由で、生活に困ることは何1つない。いわゆる「成功者」と呼ばれる方です。
けれど、本人が打ち明けてくれたのはこんな言葉でした。「近づいてくる人がみんな、お金目当てに見えてしまう」。仕事の相談、会食の誘い、親しげなメッセージ。その1つひとつが純粋な好意なのか、経済的な目的があるのか、区別がつかなくなっていったそうです。
最初は少し疑う程度だったものが、やがて疑うことが当たり前になりました。「この人はなぜ自分に近づいてくるのだろう」という問いが頭から離れなくなったといいます。その疑いはやがて、身近な大切な人にまで広がっていきました。「本当に自分のことを思ってくれているのだろうか。お金があるから一緒にいるだけなのではないか。お金がなくなったら離れていくのではないか……」。
お金はあります。生活にも困りません。将来の不安も資産的には問題ありません。それでも心はいつも孤独でした。人との信頼関係が薄れ、安心して誰かと笑い合うという、ごく当たり前の幸せが少しずつ消えていったのです。
これは本当に豊かな状態といえるのでしょうか。
