(※画像はイメージです/PIXTA)

米国株式市場では、これまで相場をけん引してきた情報技術(AI関連)セクターへの集中がやや和らぎ、ヘルスケアや資本財、素材、金融などへ資金が分散する「セクター選別」の兆しが見られています。AI関連の成長期待は依然として高い一方、高いバリュエーションや利益確定売りを背景に、今後は指数全体への投資だけでなく、業績や割安感、資金フローを踏まえたセクター選別の重要性が高まる局面に入ったといえます。投資家は市場全体の動向だけでなく、「次の主役」となるセクターを見極める視点が求められています。本稿では、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントのセクター・スペシャリスト/ヴァイス・プレシデントである山口美帆氏が解説します。

資本財・素材セクター:製造業回復が追い風に

資本財セクターおよび素材セクターは、製造業活動の改善を背景に良好なパフォーマンスを維持しています。

 

米ISM製造業関連指標やPMIの改善傾向が続いているほか、AI関連設備投資やインフラ投資需要も引き続き追い風となっています。特に資本財セクターは、業績モメンタム、利益見通し、テクニカル指標が総じて良好であり、中長期的な構造テーマの恩恵を受けやすい環境が継続しています。

 

また、両セクターとも資金流入が改善しており、景気循環の恩恵を受けるシクリカルセクターとして投資家の関心が高まっています。

エネルギーセクター:ファンダメンタルズとフローの乖離に注目

エネルギーセクターは、短期的には資金流出や原油価格動向の影響を受けやすい展開となりました。

 

一方で、利益成長率やバリュエーション面では依然として魅力的な水準を維持しており、ファンダメンタルズは比較的良好です。市場では短期的な需給調整が意識されているものの、中長期的な業績見通しは引き続き堅調であり、今後の資金フロー動向が注目されます。

ディフェンシブセクター:引き続き出遅れ傾向

生活必需品セクターや公益事業セクターなどのディフェンシブ分野は、引き続き市場全体に対して相対的な出遅れが見られています。

 

資金流出やモメンタム鈍化が続く一方、セクター別オプション市場ではインプライド・ボラティリティが高止まりしており、市場参加者の慎重姿勢も確認されています。

 

今後、景気減速懸念が再燃した場合には見直される可能性もありますが、現時点では投資家の関心は依然として成長および景気敏感セクターへ向かっている状況です。

今後1か月を見据えた注目点

今後1か月は、これまでのような情報技術セクター一極集中型の相場から、より幅広いセクターへ資金が分散する展開が続く可能性があります。

 

特に、ヘルスケア、資本財、素材などは、業績改善、バリュエーション、資金フローの面で相対的に良好な環境が続いており、引き続き注目されるセクターと考えられます。

 

一方、情報技術セクターは長期的な成長テーマを維持するものの、ポジショニングやバリュエーションを踏まえると短期的な調整リスクには留意が必要です。

 

市場全体としては、これまで以上に「業績」「バリュエーション」「モメンタム」「資金フロー」を総合的に評価しながら、セクター間の選別を行う重要な局面に入っていると言えるでしょう。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください。

 

 

山口美帆

ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント

セクター・スペシャリスト

ヴァイス・プレシデント
 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【アメリカ不動産投資】7月27日(月)オンライン開催
過去10年間で住宅価格が1.9倍に上昇したエリアも!
「減価償却×ドル建て資産」を活用した資産形成戦略

 

【不動産投資とは異なる選択肢】7月28日(火)オンライン開催
《収益性×土地活用×減価償却》
節税込利回り16%超も狙える「トレーラーハウス投資」の全貌

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

〈ご留意事項〉
本書は、投資の推奨や投資アドバイスを意図したものではなく、そのようなものとして依拠されるべきではありません。

本資料には、将来の見通しと見なされる可能性のある記述が一部含まれています。その様な記述は、将来のパフォーマンスを保証するものではなく、実際の結果や展開はこれら予想とは大きく異なる場合がある点にご注意ください。

提供された情報は、投資助言に該当するものではなく、そのようなものとして依拠されるべきではありません。本情報は、有価証券の購入の勧誘または売却の申出とみなされるべきものではありません。本情報は、投資家の特定の投資目的、戦略、税務上の地位または投資期間を考慮したものではありません。ご自身の税務・財務アドバイザーにご相談ください。

ここで言及されている商標およびサービスマークは、それぞれの所有者の所有物です。第三者のデータ提供者は、データの正確性、完全性または適時性に関していかなる保証または表明も行わず、また、かかるデータの使用に関連するいかなる種類の損害に対しても責任を負いません。

当社の書面による明示的な同意なしに、本著作物の全部または一部を複製、複写もしくは送信し、または第三者に開示することはできません。

コモディティやコモディティ指数に連動した証券は、全体的な市場動向の変化や金利の変化、さらには天候、疾病、通商停止や政治的ないし規制的な展開、対象コモディティに係る投機者や裁定者の取引活動など、他の要因の影響を受けます。

コモディティへの投資は大きなリスクを伴うため、すべての投資家に適した投資対象ではありません。

過去の実績は、将来の投資成果を保証するものではありません。

本資料は、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントが作成したものをステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社が和訳したものです。内容については原文が優先されることをご了承下さい。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
金融商品取引業者関東財務局長(金商)第345号
加入協会:一般社団法人資産運用業協会、日本証券業協会

©2026 State Street Corporation.
7620090.15.1.APAC.RTL Exp date:5/31/2027

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧