「おじいちゃん、これ買って!」目に入れても痛くないほど可愛い孫の“おねだり”に脅えてしまう――。娘の在宅勤務終了に伴い、現役復帰さながらの激しい“孫守り”に駆り出されたシニアの生活と家計の変化とは?

子や孫とのつきあいに求められる「適切な距離感」

親の現役復帰や働き方の変化によって、シニア世代が子育てのセーフティネットとして組み込まれてしまう事例は少なくありません。

 

ソニー生命が実施した「シニアの生活意識調査2024」によると、「この1年で孫のために使った金額」の平均は年間10万4,717円。ただし、この調査は「たまに会う孫」へのプレゼントなども含んだ平均値です。

 

進さん夫婦のように、実質的に毎日同居に近い状態で面倒を見ている場合、食費や日用品費を合わせれば、年間数十万円、下手をすれば100万円近い負担になっている可能性もあります。月19万円の年金暮らし世帯にとって、これがどれほど致命的かは言うまでもありません。

 

また、内閣府による「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」では、高齢者が望む子どもや孫とのつきあい方として、「ときどき会って食事や会話をするのがよい(56.8%)」が最多。「いつも一緒に生活できるのがよい」は18.8%です。

 

家族だから助けたいという気持ちがあっても、自分たちの心身の健康と老後の貴重な資金を切り崩してまで応えるのは健全とは言えません。働き方が変わった今だからこそ、育児の外注サービス(ファミリーサポートなど)の利用を娘夫婦に提案するなど、限界を迎える前にきちんと線引きをすることが、お互いの関係を守るために必要なのかもしれません。

 

 

 

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