「汚い家を綺麗にした、それだけだったのに」…築30年超・一軒家に溢れる「謎の紙袋」の山。61歳主婦が進めた「生前整理」の“まさかの代償”

「汚い家を綺麗にした、それだけだったのに」…築30年超・一軒家に溢れる「謎の紙袋」の山。61歳主婦が進めた「生前整理」の“まさかの代償”
(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもの独立や定年を機に、多くの人が意識し始める「生前整理」や「断捨離」。良かれと思って家中の片付けに励む主婦は多いですが、実はその熱意が思わぬ夫婦の危機を招いてしまうことがあります。今回は、我が家を一念発起して片付けた主婦のエピソードをご紹介。綺麗になった我が家と引き換えに、彼女が失ってしまった「大切なもの」とは何だったのでしょうか。

「なんでこんなに物が多いの…」一念発起した61歳妻の生前整理

「改めて見ると、なんでこんなに物が多いのかしら、この家は……」

 

江里子さん(61歳)は、リビングの隅や納戸に山積みになった荷物を前に、深いため息をつきました。夫の和雄さん(62歳)と結婚し、子どもが生まれたのを機に購入した戸建て。気づけば築30年以上経っていました。

 

家の中には、何十年も前に買った物から、最近なんとなく買った物まで、あらゆる物が地層のように積み重なっていました。厄介だったのが、部屋のあちこちにある「何かを入れた紙袋」。中身を確認するのも億劫で放置され、もはや風景の一部と化していました。

 

きっかけは息子に次いで娘が結婚して家を出たことです。とうとう夫婦2人きりの生活。江里子さんは「今こそ暮らしを切り替えるチャンスだ」と思ったのです。

 

「一生こんな汚い家で終わるのは嫌。生前整理のいいチャンスね。いらないものは片付けていきましょう」

 

そう一念発起した江里子さん。ここまでは順調だったのですが……。

加速する「捨て活」…スッキリする我が家に快感

まずは、家中に溢れる「謎の紙袋」の処分から始めました。中から出てくるのは、いつか使おうと思ってとっておいた古いショップ袋、何かの取扱説明書や書類、子育てに使った雑貨、賞味期限切れの非常食など。

 

最初は丁寧に中身を見ていましたが、多くが不用品だと分かると、書類が詰め込まれた袋もチラリと中身を見るだけで「ゴミ」と判断するようになります。「数年間使っていないもの=不用品」というマイルールができたのです。

 

リサイクルショップにも来てもらい、買い取ってもらえそうな家電や服飾品などは躊躇なく売りました。「ゴミがお金になるなら10円でも嬉しい」――。数週間をかけ、物で溢れていた家は見違えるようにすっきりしていきました。

 

江里子さんは勢いそのままに、古い家具やラグ、カーテンも一新。この美しさをキープするため、夫の和雄さんにこう言い渡しました。

 

「あなた、これからは『1つ買ったら1つ捨てる』こと。似たようなものは買わず、買う前に2〜3日待って本当に必要か考えてね」

 

整理術の本で読んだ受け売りでしたが、そう言われた和雄さんは、ポカンとしながらも静かにうなずくだけでした。

 

しかしある週末、事件は起きました。和雄さんが血相を変えてリビングに飛び込んできたのです。

 

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