まさか、こんなことになるなんて…東京で4歳愛娘と3人暮らしのために「9,000万円のペアローン」を組んだ世帯年収1,200万円・共働き夫婦。別離のあと、夫が吐露した「離婚よりもしんどかったこと」【FPが解説】

まさか、こんなことになるなんて…東京で4歳愛娘と3人暮らしのために「9,000万円のペアローン」を組んだ世帯年収1,200万円・共働き夫婦。別離のあと、夫が吐露した「離婚よりもしんどかったこと」【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

夫婦の収入を合算して購入予算を引き上げる「ペアローン」。しかし、長い返済期間のあいだには、購入時には微塵も想像できなかった人生の坂道が現れることも。本稿では、ペアローンで9,000万円のマイホームを購入した長井夫婦の事例とともに、ペアローンの本当のリスクについて、ファイナンシャルトレーナーFP事務所の森逸行氏が解説します。

700万円ずつ持ち出しが発生…ペアローンの後始末

離婚後、長井さん夫婦を待っていたのは、住宅ローンの問題でした。ペアローンは、夫婦それぞれが別々に金融機関と住宅ローン契約を結んでいます。そのため、離婚したからといって契約がなくなるわけではありません。長井さん夫婦は住宅を売却することを決めました。

 

しかし、住宅価格の下落や諸費用の影響もあり、売却代金だけでは住宅ローンを完済することができませんでした。長井さんのケースでは、夫婦それぞれが約700万円ずつ不足分を自己資金で負担することになったのです。さらに、共有名義だったため、売却手続きや金融機関との調整もスムーズには進みませんでした。

 

「離婚そのものもつらかったですが、それ以上に住宅ローンの整理が大変でした」長井さんは、そう振り返ります。

「ペアローン」の本当のリスク

筆者はこれまで、多くの住宅購入やライフプランの相談を受けてきました。その経験から伝えたいのは、ペアローンを組むうえでの“本当のリスク”です。

 

住宅価格が高騰するなか、ペアローンはマイホーム購入を実現する有力な選択肢の一つでしょう。ペアローンには、借入額を増やせることや住宅ローン控除を夫婦それぞれ利用できるといったメリットがあります。しかし一方で、病気や休職、転職、出産、そして離婚など、ライフプランが変わったときのリスクがあることも見落としてはなりません。

 

住宅ローンは、「借りられる金額」で決めるものではなく、「将来も返し続けられる金額か」——この視点がなにより重要です。

 

ペアローンを組んだときには毛頭なかった選択肢

「まさか自分たちが離婚するなんて思っていませんでした。なによりつらかったのは、大好きな娘の何気ない一言を、もう毎日聞けなくなったことです。もっと話を聞いてあげればよかった」

 

長井さんの言葉は、多くの共働き夫婦に「住宅ローンはいまの収入ではなく、人生そのものを見据えて考えることの大切さ」を教えてくれています。

 

 

森 逸行

ファイナンシャルトレーナーFP事務所

代表

 

 

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※個人の特定を避けるため、実際の事例から一部脚色しています。

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