「妻だけ繰下げ」で世帯の受給額を最大化する方法も
POINT
□片方繰下げには夫婦のどちらか一方を繰り下げる方法もある
□受給額の少ない人の方が繰下げによって増額しても税金や社会保険料の負担がそれほど増えない
みなみ先生:「片方繰下げ」ですが、夫婦世帯では、どちらか一方の年金だけを繰り下げる方法もあります。一般的に、夫と妻のどちらが繰り下げるとメリットがあると思いますか?
チャ太郎:うーん……正直、わからないです。どちらなんでしょうか?
みなみ先生:「年金受給額が少ない人」です。現状では、図表6のように、年金が2階建ての場合でも女性の方が少ない傾向にあります。
チャ太郎:でも、どうして年金が少ない人の方が繰下げのメリットが大きいんですか?
みなみ先生:受給額が少ないと繰下げで増額しても、所得税非課税枠214万円(住民税は155万円)を超えにくくなります。だから増額分をそのまま受け取りやすく、世帯全体で見ても効果的なんですよ。
チャ太郎:なるほど~。税金の面に関係してくるんですね。うちの場合は、妻の方が年金額が少ないので、妻が繰り下げる方がよさそうですね。
みなみ先生:そうですね。現在50代後半の世帯では、そうしたケースが多いと思います。さらに、平均寿命の違いなどを考えると、年金を長く受け取る可能性が高い女性が繰り下げるのは、自然な選択ともいえます。また、年金額が少ない人は、繰下げで増額しても、税や社会保険料の負担はあまり増えません。
チャ太郎:つまり、総合的に見て年金受給額が少ない人を繰り下げる方が、合理的なんですね。
みなみ先生:そうなんです。さらに、どちらかが先に亡くなるケースを考えても、繰下げの順番は大事です。遺族厚生年金は、亡くなった人の「65歳時点の年金額」が基準になるので、繰下げで増えた分は反映されません。
チャ太郎:えっ、じゃあ……。増えた分は、遺族には引き継がれないってことですね。それなら、遺族年金を受け取る可能性が高い方が繰り下げたほうが、世帯全体で見ると無駄がないということですね。
社労士 みなみ
社労士YouTuber
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