払えないのは“恥ずかしい”…バイト収入のほとんどは「貯金」
「だけどね、わたしも妻もアルバイトの給料のうち、生活費の足しにするのは1万円だけ。お小遣いも1万円だけ。あとはそれぞれの郵便貯金に入れている」
貯金に励むのは後期高齢者になったときに惨めな思いをしたくないから。
「一番交流のある父方の従兄さんがもうすぐ77歳になるのですが、75歳過ぎるといろいろ普通のものじゃ間に合わなくなる。どうしても金がかかると言っていました。何かあったときに払えない、足りないというのは恥ずかしいでしょ。体面を保つためにはお金は不可欠だと思うんです」
そんなこと考えたくないが葬式があまりに簡素だとみっともないと思うし、坊さんも50万円ぐらいのお布施を包まないと寝言みたいなお経しかあげてくれないと聞いたことがある。葬儀には150万円ぐらい必要だというからそれなりの準備をしておきたい。
「確実に老いていくわけだから病院との付き合いが増えるでしょう。先生から念のために検査しておきましょうと言われたとき、お金が心配だからいいですと断るわけにいかないもの」
入院したら差額ベッド代や食事代、寝間着代も必要になる。こういうことも想定して蓄えを作っておきたい。とにかくお金は大事、あって困るものじゃない。「差し当たりもう大きな出費はないと思う。住宅ローンは完済したし、退職金の一部でリフォームもしたので、この先修繕で10万円単位の費用がかかることはないはずです」
生活のダウンサイジングも着々と進めている。
「自分でも少し反応が鈍くなったと感じるようになったので運転免許は返上しました」
これでガソリン代、オイル代、車検代、自動車税、保険料など総額で年間40万円近くカットできた。今は夫婦共に電動アシスト自転車に乗っている。スマホもそれほど使わないから後発モバイル会社のシニア得々プランに乗り換えた。

