(※写真はイメージです/PIXTA)

孫へのお小遣いやプレゼントは、多くの祖父母にとって楽しみのひとつです。喜ぶ顔を見ると、つい財布のひもが緩むこともあるでしょう。しかし、それが当たり前になると、家計だけでなく家族関係にも影響します。たとえ経済的に余裕があったとしても、求められるたびに応じているうちに、思わぬ悩みや戸惑いを抱えることがあります。

お金でつながる関係にしたくない…祖父が決めた線引き

良男さんは、まず長男夫婦に話すことにしました。

 

「孫たちはかわいい。でも、最近は会うたびにお金の話になる。これはよくないんじゃないかと思っている」

 

長男は最初、驚いたようでした。

 

「そんなに頼んでいたのか」

 

どうやら、孫たちは親に言いにくいものを祖父に頼むようになっていたようです。長男夫婦も、良男さんが喜んで出していると思い、深く考えていませんでした。

 

良男さんは、責めたいわけではないと前置きしたうえで、自分の不安を伝えました。

 

「お金を出すことが、孫に会う理由になってしまうのは嫌なんだ」

 

妻も同じ思いでした。

 

話し合いの結果、お小遣いはお正月と誕生日だけにすることにしました。外食も毎回ではなく、家で一緒に食事をする日を増やす。ゲームや遊びの費用は、まず親子で話し合う。そう決めたのです。

 

最初、孫たちは少し不満そうでした。

 

「今日は何も買わないの?」

 

そう聞かれたとき、良男さんは笑って答えました。

 

「今日は一緒に将棋をしよう。じいちゃん、負けないぞ」

 

拍子抜けしたような顔をしていた孫も、しばらくすると盤の前に座りました。その日は何かを買うことはありませんでしたが、帰るころには「またやろうね」と笑っていました。

 

良男さんは、その笑顔を見て少し安心しました。お金を渡さなくても、孫と過ごす時間は作れる。むしろ何かを買うことに頼りすぎていたのは、自分のほうだったのかもしれません。

 

祖父母が孫をかわいがることは自然なことです。しかし喜ばせたい気持ちが強すぎて、お金を渡すことが愛情表現の中心になってしまうことがあります。

 

これからも孫には会いたい。けれど、財布ではなく、時間や会話でつながりたい。良男さんは、そう考えるようになりました。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧