老後生活を「心配している」人は約80%
金融経済教育推進機構の調査によれば、老後生活を「心配している」人は約80%です。お金を使わない理由は「不安」なのです。そして、その不安の理由が[図表2]です。
「十分な金融資産がないから」「十分な年金や保険がないから」「十分な貯蓄をしていないから」「十分な退職一時金が受け取れないから」「十分な収入を得られる見込みがないから」という回答が並びます。
このアンケートには、決定的な質問が欠けています。「あなたにとって『十分』とは、いくらですか?」――この質問があれば、答えは明らかになったでしょう。おそらく、ほとんどの人が答えられないと思います。なぜなら、「十分な額」を知らないからです。
「十分な額はわからない」
「なんとなく不安」
「いくらあっても不安は残るから『十分』とは答えられない」
これが本音ではないでしょうか。
「50代でも60%以上が年金額を知らない」という実態
さらに驚くデータがあります。[図表3]は「50代の公的年金に関する理解度」です。50代といえば、あと10年ほどで年金生活に入る世代です。しかし、半数以上が公的年金を正しく理解していません。受け取れる金額にいたっては、64%の人が「知らない」と答えています。退職間近なのに、自分がいくらもらえるか知らないのです。これでは不安になるのも当然です。
退職前の人も、年金生活者も、「よくわからないから不安」という人が圧倒的に多いと言えそうです。「不安なのはわからないから」なのです。
※ 本記事は書籍の内容を抜粋・掲載したものであり、最新のデータ、法令・制度とは異なる場合があります。実務にあたっては必ず最新の情報をご確認ください。
小林 篤典
FP事務所 きずな 所長
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