土地の境界を確認する主な3つの図面
ここで、土地の境界や面積を表す3種類の図面の特徴を整理しておきましょう。
◎現況測量図(未確定)
現地のブロック塀や境界標などの位置を測っただけの図面です。Aさんが持っていたのもこの図面でした。コンクリート杭や金属標などの記載があったとしても、あくまで「現在の見た目がこうなっている」程度の記録に過ぎないため、一般的に境界は確定していないものとして扱われます。
◎確定測量図(確定済み)
隣地との立会および確認がすべて終わり、正しい境界点と面積を表すために測量実務者が作成する図面です。ただし、この図面だけでは「誰が確認したか」を第三者に証明できません。根拠資料として、お隣の記名押印等がある「立会証明書」や「境界確認書」がセットになって初めて、境界が確定していることを証明できます。
もし立会証明書や境界確認書を紛失してしまうと、登記手続きなどができなくなるため、大切に保管しなければなりません。確定求積図(※)自体は調査士に頼めば再発行できる場合がありますが、立会証明書と境界確認書はお隣から再度もらい直す必要があります。
※「確定測量図」はお隣と境界を確定させて作成する図面全体を指し、「確定求積図」はその図面内に記載されている面積計算(求積)の結果とプロセスを示す部分や表を指します。
◎地積測量図(法務局備え付け)
法務局に備え付けられている公的な図面です。作成された年代によって測量方法や記載事項が異なるため、画一的に扱うことはできませんが、不動産登記法が改正された平成17年(2005年)以降の図面であれば、原則として隣地との立会・確認が義務付けられています。また、現地に境界を復元できる正確な数値が記載されているため、これが存在すれば境界が明確な土地であるといえます。
※法務局が扱う公的な境界を「筆界(ひっかい)」と呼びます。
したがって、「確定測量図」または「平成17年以降の地積測量図」があるようでしたら、境界は確定されているといえるでしょう。
隣地が境界の確認をしたい理由
お隣が立会を求めてくる背景には、主に「建物の建築」「銀行からの融資」「土地の売買」という3つの事情が背景にあることがほとんどです。
建築・融資・売買にはどれも大きなお金が動きます。境界が明確であることは、未然に隣地トラブルを回避することにつながります。第三者(買主や銀行)から「お隣と境界トラブルがない根拠資料(立会証明書または境界確認書を含む確定測量図)」の提出を必ずといっていいほど求められるため、お隣は立会を依頼してくるのです。

