5年後に訪れた悪夢…金利上昇で返済額は「月18.5万円」に
住宅購入から5年が経過し、Aさんは33歳になり、第二子も誕生しました。妻は子育てに専念するため退職し、世帯月収は購入当時の45万円から35万円へ減少しました。
しかし、食費や子どもの教育費、光熱費や保険料など支出は増える一方。以前は余裕があった家計も、少しずつゆとりがなくなっていました。
そんなある日、金利上昇のニュースが気になり、ご自身の住宅ローンを確認してみると、金利は契約時の0.65%から1.225%へ上昇していました。
不安になったAさんは、住宅ローンのシミュレーションをしてみましたが、6年目からの返済金額は15.2万円、さらに毎年0.25%ずつ金利が上がった場合、11年目の返済金額は18.5万円にもなる結果を知りました。
固定金利への借り換えは「月20.6万円」で完全に手遅れ
Aさんは購入時に営業担当者からいわれた言葉を思い出します。
「変動金利が上がったら固定金利に借り換えればいいですよ」
なんとなく正しいような言葉ですが、実際には違います。住宅購入から5年が経過した現在、まだ変動金利は0.575ポイントしか上がっていませんが、固定金利は大幅に上昇しています。
たとえば【フラット35】の金利は、2021年当時1.29%でしたが、2026年6月には3.21%となっており、1.92ポイントの上昇です。住宅ローンは金利上昇局面において、先に固定金利が上がり、遅れて変動金利が上がります。つまり、自分の借りている変動金利が上がってからでは遅いのです。
仮に住宅ローン残高が約5,190万円残っている状態で、固定金利3.21%へ借り換えた場合、毎月の返済額は当初の13.7万円から、20.6万円に大きく増加してしまいます。
さらに問題だったのは、元金が思ったほど減っていなかった点です。住宅ローン減税を優先し、繰上げ返済をしなかった結果、借入残高は依然として高水準でした。
もし住宅購入後の5年間で計画的に元金を減らしていたら、借り換え後の返済負担も、将来の利息負担も、今より確実に軽くなっていたはずです。
結局、固定金利への借り換えも叶わず、Aさんは当時の安易な選択を後悔しました。現在は、少しでも生活費を削りながら、値上がりした変動金利を必死に払い続ける生活を送っています。
