(※写真はイメージです/PIXTA)

職場の同僚の金銭を盗んでしまい、警察の介入や逮捕の可能性が浮上…。刑事処分(前科)を回避する、あるいは処分を軽くするためには、どのような対応が必要なのでしょうか。そこで、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」へよせられた質問をもとに、アルバイト先で従業員のお金を盗んでしまった場合の法的な見通しと取るべき対応について、上野仁平弁護士に解説していただきました。

黙秘してもいいのか…正しい取調べ対応とは?

今回のように警察から出頭要請を受けた場合、多くの方が不安になるのが、「何を話せばいいのか」「黙っていた方がいいのか」という点です。ニュースなどで「黙秘権」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、実際には、“黙秘した方がよいケース”と、“誠実に説明した方がよいケース”があります。

 

黙秘権とは?

黙秘権とは、警察や検察の取調べに対して、自分に不利益なことを無理に話さなくてもよい権利のことです。そのため、警察に呼ばれたからといって、必ず全てに答えなければならないわけではありません。もっとも、「黙秘=必ず良い結果になる」というわけでもありません。

 

初犯で事実を認めている場合は、誠実な対応が重要になることも

今回のように、初犯・事実を認めている・犯行の様子が防犯カメラに映っている・被害弁償の意思がある・反省しているというケースでは、取調べで誠実に対応することが、最終的な処分に良い影響を与える場合があります。特に窃盗事件では、「反省の程度」や「再犯のおそれが低いか」が重視される傾向があるため、素直に事実を説明し、謝罪や弁償の意思を示すことが、不起訴につながる可能性もあります。

 

ただし、“何でも話す”必要はない

もっとも、警察の取調べでは、緊張や誘導によって、必要以上に不利な話をしてしまうケースもあります。例えば、「他にもやっていないか」「本当はもっと前からやっていたのではないか」などと強く聞かれ、不安から曖昧なまま答えてしまうことも少なくありません。

 

そのため、記憶が曖昧なことまで断定的に話す必要はありませんし、分からないことは「分からない」、覚えていないことは「覚えていません」と説明して問題ありません。

 

また、作成された調書についても、内容に納得できない場合には、無理に署名押印をする必要はありません。

 

不安が強い場合は、出頭前に弁護士へ相談を

特に、余罪を疑われている、被害額について認識が違う、逮捕が不安、何を話せばいいか分からないという場合には、出頭前に弁護士へ相談することが重要です。

 

刑事事件では、最初の取調べでの供述が、その後の処分に大きく影響することも少なくありません。だからこそ、一人で悩まず、早い段階で専門家に相談することが大切です。

 

 

上野 仁平

JIN国際刑事法律事務所

弁護士

 

 

 

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