黙秘してもいいのか…正しい取調べ対応とは?
今回のように警察から出頭要請を受けた場合、多くの方が不安になるのが、「何を話せばいいのか」「黙っていた方がいいのか」という点です。ニュースなどで「黙秘権」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、実際には、“黙秘した方がよいケース”と、“誠実に説明した方がよいケース”があります。
黙秘権とは?
黙秘権とは、警察や検察の取調べに対して、自分に不利益なことを無理に話さなくてもよい権利のことです。そのため、警察に呼ばれたからといって、必ず全てに答えなければならないわけではありません。もっとも、「黙秘=必ず良い結果になる」というわけでもありません。
初犯で事実を認めている場合は、誠実な対応が重要になることも
今回のように、初犯・事実を認めている・犯行の様子が防犯カメラに映っている・被害弁償の意思がある・反省しているというケースでは、取調べで誠実に対応することが、最終的な処分に良い影響を与える場合があります。特に窃盗事件では、「反省の程度」や「再犯のおそれが低いか」が重視される傾向があるため、素直に事実を説明し、謝罪や弁償の意思を示すことが、不起訴につながる可能性もあります。
ただし、“何でも話す”必要はない
もっとも、警察の取調べでは、緊張や誘導によって、必要以上に不利な話をしてしまうケースもあります。例えば、「他にもやっていないか」「本当はもっと前からやっていたのではないか」などと強く聞かれ、不安から曖昧なまま答えてしまうことも少なくありません。
そのため、記憶が曖昧なことまで断定的に話す必要はありませんし、分からないことは「分からない」、覚えていないことは「覚えていません」と説明して問題ありません。
また、作成された調書についても、内容に納得できない場合には、無理に署名押印をする必要はありません。
不安が強い場合は、出頭前に弁護士へ相談を
特に、余罪を疑われている、被害額について認識が違う、逮捕が不安、何を話せばいいか分からないという場合には、出頭前に弁護士へ相談することが重要です。
刑事事件では、最初の取調べでの供述が、その後の処分に大きく影響することも少なくありません。だからこそ、一人で悩まず、早い段階で専門家に相談することが大切です。
上野 仁平
JIN国際刑事法律事務所
弁護士
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