友人に貸したお金、返ってこないのだが…簡易的な裁判制度「少額訴訟」で取り戻す、具体的な方法【司法書士が解説】

友人に貸したお金、返ってこないのだが…簡易的な裁判制度「少額訴訟」で取り戻す、具体的な方法【司法書士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

友人・知人を信じてお金を貸したのに、何度催促しても返済されない…。そんな状況に困り果てている人もいるのではないでしょうか。ここでは、「少額訴訟」という制度を利用して解決を図る、具体的な手順と注意点を見ていきます。司法書士法人永田町事務所の加陽麻里布氏が解説します。

少額訴訟を起こすための「事前準備」

ここからは、「貸したお金が返ってこない」というケースを想定し、実際に少額訴訟を起こす流れを説明していきましょう。

 

簡易な裁判といえども裁判手続きには変わりなく、様々な手段を尽くしたうえでの最終手段ですから、訴訟を起こす際には十分な準備をする必要があります。それにより、訴訟の結果も大きく違ってきます。

 

1. 必要となる証拠を揃えておく

お金の貸し借りについて、口約束だけでは裁判で立証することが難しくなります。最低限、次のような証拠はまとめておく必要があります。これらの資料が裁判官が事実を認定する際の重要な材料になります。

 

●借用書

●振込明細(振込明細・ネットバンキングの画面)

●LINEやメールのやり取り(「お金を貸してほしい」「〇月までに返す」などの文言)

●返済期限に関する記録

 

2. 内容証明郵便を送る

次に有効なのが内容証明郵便の送付です。これを送ることによって見込める効果は3つあります。

 

効果1:返済期限と金額の正式な通知ができる

→ 「いつまでに返す」といった具体的な約束がなかった場合、「まだ返済期日ではない」等の反論をされる可能性があります。そこで、内容証明郵便を送ることによって督促をし、正式に返済期限を設けることで、「それでも返却されない」「債務不履行に陥っている」という事実を明確に示すことができます。

 

効果2:「法的手続きの意思」を伝えることでプレッシャーになる

→ 内容証明郵便を送ることで、法的手続きを取る意思が相手に伝わりプレッシャーとなり、この段階でお金が返ってくるケースも少なくありません。

 

効果3:裁判になったときの強力な証拠になる

→ 正式な督促を行った事実を示す資料となり、裁判においても重要な証拠となります。

 

3. 相手の現状・支払い能力を確認しておく

たとえ裁判で勝っても、相手に支払い能力がなければお金は回収できません。したがって、こちらが勝った際に回収できるだけのお金や支払い能力が相手にあるか、判断する必要があります。

 

確認すべき事項として、下記が挙げられます。

 

●勤務先はあるか

●財産はあるか

●連絡は取れるか

●転職や夜逃げの可能性はないか

 

逆に言うと、これらの点を把握しておかないと、せっかく手にした勝訴判決から何のメリットも得られないという事態になりかねません。

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