今回は、投資物件購入時の確認事項について説明します。※本連載は、株式会社コンスピリートの代表取締役である村上幸生氏の著書、『不動産投資リスク大全』(総合法令出版)の中から一部を抜粋し、後悔しないために知っておきたい「不動産投資」の基礎知識を紹介します。

物件の割に利回りが高い場合、業者に必ず確認を

前回の続きです。不動産管理を主体に、販売も行う当社からすると、このMさんのケースは未然に防ぐことができたとしか思えません。

 

まず、購入検討段階で修繕履歴の確認、または現地での修繕箇所確認を徹底していないことが挙げられます。この情報をMさんに提供していない仲介会社も問題ですが、仮に情報自体を知らないまま販売しているのだとしたら論外でしょう。

 

また、物件のロケーションから考えると、利回りがやや高い物件でした。その時点で、なぜ高いのかを業者と分析しておくべきでした。

業者は買い主に聞かれない限り、情報を出さないことも

ここからは経験則からくる予想ですが、売り主はこれまで大規模修繕に一切費用をかけてこず、数年で修繕がくることを予想していたのではないかと思います。

 

修繕費用が発生しなかった分、価格を落とすことが可能ですし、何より、売り急ぎたい事情があるわけですから、買いを早く決めるために相場より高い利回りをもくろんだのではないか。そんな思惑が透けて見えます。

 

決して売り主を責められる事例ではありません。残念ながらMさんの知識と意識の希薄さが原因です。購入する物件を誤ったのではなく、購入までの手順を誤ったのです。

 

不動産経営について回る修繕・維持を意識できていなかったこと、仲介会社に情報収集を徹底させなかったこと、各箇所の修繕費用に対する予備知識がなかったこと。この手順を飛ばしてしまった代償が非常に高くついてしまったわけです。

 

もしかすると、事前に察知できていれば、「外壁の修繕を条件に買い付けを出す」「何の修繕も買い付け条件にしない代わりに指値をする」など、色々な展開があったかもしれません。Mさんはキャシュフローである程度まかなうことができたのでまだましですが、修繕費用のために新たなローンを組むハメになる方もザラにいらっしゃいます。

 

「そんなに修繕費用がかかるとは聞いていなかったぞ!」と怒ったところで、後の祭りなのです。

 

このようなケースは「不動産を持ち続けるための知識と意識」がないことから起こります。この点を語らない、または織り込まない業者は実はかなり多く、買い主の方から発信しない限り、情報を出してこないこともあります

 

入居者、テナントに気持ちよく使ってもらってこその「不動産経営」です。つまり、全責任を負うのは、オーナーであるみなさんなのです。

 

<まとめ>

 

①不動産投資では、自分の目的に合う物件を見極めよう

②中古物件は投資家の期待利回りに影響を受け、価格が決まる

③短期で収益増を狙いたいなら株・FX、長期なら不動産投資

④不動産を売買するときと保有するときで関係者は変わる

⑤中古物件は「買う前0」に修繕費用を織り込んでおこう

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