本連載は、株式会社コンスピリートの代表取締役である村上幸生氏の著書、『不動産投資リスク大全』(総合法令出版)の中から一部を抜粋し、知識と意識がないリスクを解消するための「不動産投資」の基礎教養をご紹介します。
利益の大きさが強みの「一棟」
不動産投資は、どんなタイプの物件を購入するかによって、想定されるリスクとリターン、強みと弱みが異なります。
「一棟」というのは、文字通り一人のオーナーが土地・建物を丸ごと所有し、貸し出すことを言います。戸建、アパート、マンション、テナントビルなど、用途や規模はまちまちですが、総じて利益が大きくなるのが特徴です。
利益は少ないものの、修繕リスク等が低い「区分」
対して、「区分」というのは、その一棟のうち一室を所有して貸し出すことを指します。20室ある一棟を「区分」にして分譲するのであれば、オーナーは20名になるということです。「一棟」に比べれば、入ってくる金額は小さくなるものの、建物全体を修繕するリスクも軽減されるのが特徴です。
「区分」と「一棟」、それぞれ強みと弱みを以下の図表にまとめましたので、参考になさってください。そのうえで、どの物件が自分自身の「目的」に合うものなのか、どのくらいのリスクを許容できるのかを見極めていただきたいと思います。
[図表]不動産投資の対象物件
「新築の代金」には土地代のほか販売経費も含まれる
言うまでもなく、「不動産」は非常に高額な商品です。億単位の取引になることも珍しくありません。ただ、その高額な価格の設定根拠は意外と知られていません。以下の図表で簡単に図解しましたので、参考になさってください。
[図表]不動産の価格
株式会社Con Spirito(コンスピリート)代表
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士
相続アドバイザー
1972年3月生まれ、東京都三宅島出身。金融機関で不動産担保ローンの担当を3年間経たのち、大手デベロッパーにてマンション投資の営業職・管理職を3年間経験。その後不動産投資会社の創立メンバーとして誘いを受け、役員に就任。賃貸管理・開発・売買・融資・ISO27001取得等、広範にわたる業務を10年間役員として統括する。
3名でスタートした会社が急拡大し、従業員数100名を超えた頃、売上のみに傾倒していく会社に疑問を感じて独立。2007年11月に不動産管理を核とする、株式会社Con Spirito(コンスピリート)を設立。不動産経営全般をワンストップで担うべく、仕入れから売買、管理、工事、資産管理までを自社で行える体制を構築。2017年1月現在、80棟、1700室を超える物件を管理している。
「真にお客様と共に歩く」をモットーに、「押し売り・勧誘をしない、嘘はつかない、リスクの開示を避けない」を徹底している。
2017年をもって、Con Spiritoは創立10周年を迎える。
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