M&Aした企業の生産性は大幅に高く
2026年1〜3月期の飲食業界のM&A件数は36件と、前年同期から63.6%増加した。2024年同期の実績と比べると2倍に急増している。2025年通年の飲食業M&A件数は過去最多に膨らんだが、2026年に入ってもさらなる増加が続いていることが明らかになった。飲食業界のM&Aを仲介するM&Aプロパティーズ(東京・新宿)が、全上場企業に義務づけられた適時開示情報などから集計した。
中小企業白書(2024年度版)によると、2017年度にM&Aを実施した企業の労働生産性は、2021年度時点で105(2017年度=100)に達し、M&Aをしなかった企業の100.7を大幅に上回った。こうした成長の傾向は、経常利益や売上高においても同様だった。
インバウンド(訪日外国人)の急増や景気回復により、飲食業界の競争が激化する中、M&Aによる生産性向上を通じて経営基盤を強化する動きが強まっている。少子高齢化を背景とした人手不足もこの動きを加速させている。2020年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響が薄れて買い手の飲食業者やファンドの業績が回復し、戦略的な買収が起こりやすくなっている面もある。
1〜3月期の飲食業M&Aは戦略的売却・買収が7割
本調査では、飲食を伴う店舗型ビジネスを飲食業界と定義し、同業界のM&A件数を集計した。36件のうち、事業の選択と集中で生産性を向上させる「戦略的売却型」が25件と全体の7割を占めた。次に多かったのは「事業承継型」で9件だった。「ファンド売却型」、「業務資本提携・経営統合型」はともに1件にとどまった。
1〜3月の飲食業のM&Aのうち、規模が最も大きかったのは松屋フーズホールディングスによる、つけ麺「六厘舎」などを手がける松富士(東京・千代田)の買収だ。子会社化によりラーメン業態の店舗数を拡大し、牛めしやとんかつに続く「第3の柱」として、ラーメン事業への本格展開を進める狙いだ。
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