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トップは米ゴールドマンによる「バーガーキング」買収
飲食業界のM&A仲介を手掛けるM&Aプロパティーズ(東京・新宿)が、全上場企業に義務づけられた適時開示情報などから「2025年の飲食業界におけるM&A件数」を集計した。規模が首位だったのは、米ゴールドマン・サックスによる「バーガーキング」の日本事業の買収だ。買収額は非公表ながら、約700億円とみられている。25年は前年に比べて買収額ランキング2位以下の金額が2割増加しており、案件の大規模化が鮮明になった。
バーガーキングに次ぐ規模となったのは、外食大手DDグループのMBOだ。同社は国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループ(東京・千代田)と組み、約310億円のTOB(株式公開買い付け)などを実施すると発表した。
DDグループは、中長期的な企業価値向上のためには「株式を非公開化した上で、ポラリスが培ってきたノウハウやリソースを活用することが最も有効な手段」であると指摘し、戦略的なMBOに踏み切った。今後は新業態の開発や新規出店を加速させるほか、新型コロナウイルス禍で撤退を余儀なくされた海外市場への再進出も検討するという。
3位は「クリスピー・クリーム・ドーナツ」買収
3位には、投資ファンドのユニゾン・キャピタルによる米ドーナツチェーン大手「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の日本事業買収がランクインした。売却額は約100億円。売却による調達資金は、同社が進める事業再建計画の一環として負債削減に充てられる見通しだ。4位は、串カツ田中ホールディングス(HD)によるファミリーレストラン「ピソラ」(滋賀県草津市)の買収で、総額は88億円だった。
なぜ今、飲食業界にこれほどの巨額マネーが動くのか。その正体は、出口戦略を描く「PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)」と、反転攻勢を狙う「事業会社」の利害がかつてないほど一致している点にある。
低金利下で運用先を模索するPEファンドにとって、コロナ禍を経てオペレーションの改善余地が大きくなった飲食チェーンは格好の投資対象だ。ブランド力を持ちながら課題を抱えていた企業をバリューアップし、次なる買い手へ引き継ぐ「再生サイクル」が巨額案件の源泉となっている。一方、買い手となる事業会社も、慢性的な人手不足や原材料高に抗うため、M&Aによる規模の利益(スケールメリット)の追求を急いでいる。いわば、業界の「持たざる者」が淘汰され、資金力のある「持つ者」への集約が進んでいるのが、現在の買収ブームの深層である。
26年に入っても飲食業界のM&Aは活況を呈している。直近では、日本の独立系投資会社ロングリーチグループが、傘下で「珈琲館」や「カフェ・ベローチェ」を運営するC-United(シーユナイテッド、東京・港)を売却すると報じられており、外食大手のコロワイドが優先交渉権を獲得したとされる。
M&Aプロパティーズの中村幸司社長は、26年の見通しについて「今年も昨年の勢いそのままに、案件数は堅調に推移している。MBOや投資ファンドとの協業など、外部資金やノウハウを活用した成長戦略を描く企業が増えており、業界再編の波はさらに加速するだろう」と分析。市場全体の規模感についても「大型案件の動きが複数確認できることから、昨年と同等かそれ以上の規模が期待できる」と話している。
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