給料日に振り込まれない「傷病手当金」の落とし穴
フウタさんは、頼みの綱である傷病手当金が、給料日と同じように毎月振り込まれると思い込んでいたのです。
傷病手当金の申請には「本人」「会社」「医師」の3者の記入が必要で、すべてが揃ってからでないと手続きできません。審査や連休を挟むとさらに日数を要し、特に初回の受け取りにはかなりの時間がかかります。
さらに、「傷病手当金が入るまでは、貯金で凌ぐしかない」と覚悟を決めた矢先、まとまって押し寄せたのが高額な請求でした。
神経質で真面目なフウタさんは、入院中の1ヵ月間、大部屋の環境が合わず差額ベッド代を払って個室に入院していました。その高額な入院費用の支払いに加え、会社からは休職中の数ヵ月分の社会保険料と住民税の請求書が届き、まとめて支払うよう求められたのです。
「想定外の出費」の連続…生活防衛資金が底をつく
さらに、退院後の自宅療養中も家計へのダメージは続きます。
物価高、特にお米の値段の高騰や、猛暑による光熱費の高騰です。フウタさんが療養中で、ミナミさんも育休中のため、家族全員が自宅で過ごす時間が増えたことも影響し、電気代が跳ね上がりました。
また、フウタさんの入院中から自宅療養期間にかけて、ミナミさんが一人で育児と家事を回さねばならず、その負担を軽減するために多用した宅配サービスなどで食費もかさみました。
結果として、退院時の入院費や税金の支払いが重なった月には支出が80万円に達し、その後の自宅療養中の月も支出は50万円を超えました。気がついたときには、生活防衛資金として用意していた180万円は底をつきかけていたのです。
