「これが私たちの答え」年金月36万円・70代夫婦、タワマン上層階へ移住。管理サービス付き生活で手に入れた安心と〈娘家族とのちょうどいい距離〉

「これが私たちの答え」年金月36万円・70代夫婦、タワマン上層階へ移住。管理サービス付き生活で手に入れた安心と〈娘家族とのちょうどいい距離〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の住まい選びでは、広さや価格だけでなく、日々の管理や移動のしやすさ、家族との距離感も重要になります。年齢を重ねるほど、戸建ての維持管理や階段の上り下り、通院・買い物の負担は重くなりがちです。住み慣れた家に残るだけでなく、生活を続けやすい場所へ移ることも、老後の安心をつくる選択肢の一つです。

「近すぎないから続く」娘家族との新しい距離感

住み替え後、真紀さん一家との関係も変わりました。電車で30分ほどの距離になり、以前より会いやすくなった一方で、同じ家で暮らしているわけではありません。

 

「孫の顔を見たいときに会える。でも、毎日の世話を頼まれるわけではない。私たちにはそれがちょうどよかったんです」

 

週末には、真紀さん一家がマンションを訪ねてくることがあります。共用ラウンジでお茶をしたり、近くの公園へ出かけたりすることも増えました。

 

ただ、佳代子さんは「距離が近くなったからこそ、線引きは大事にしている」と話します。

 

「娘が忙しそうだからといって、こちらから何でも手を出すと、お互い疲れてしまうと思うんです」

 

真紀さんも、両親の住み替えを前向きに受け止めています。

 

「同居ではないけれど、何かあったときにすぐ行ける距離になったのは安心です。母も以前より元気に見えます」

 

夫婦にとって、タワマン上層階での暮らしは、単なる憧れではありませんでした。見晴らしのよさ以上に大きかったのは、日常の負担が減り、娘家族と適度な距離を保てるようになったことです。

 

もちろん、すべてが理想通りというわけではありません。管理費や修繕積立金は今後も見直される可能性があります。国土交通省『令和5年度マンション総合調査』でも、管理費・修繕積立金を3ヵ月以上滞納している住戸があるマンションは30.1%とされ、マンション管理には継続的な費用負担が伴います。

 

「だからこそ、月々いくらかかるかはかなり確認しました。イメージだけで決めたわけではありません」

 

大きく何かが劇的に変わったわけではありません。けれど、階段や庭仕事に追われる日々はなくなり、娘家族との距離も近すぎず遠すぎないものになりました。

 

「これが私たちの答えだったんだと思います」

 

老後の住まいに、誰にでも当てはまる正解はありません。清水さん夫婦は、暮らしの負担を軽くするために住まいを変えました。タワマン上層階への移住は、夫婦にとって、安心と自立を両立させるための選択だったのです。

 

 

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