国際弁護士がお勧めする「プチ移住」4つのエリア…ポイントはビザの取りやすさ、英語の通じやすさ、日本人居住者の多さ

国際弁護士がお勧めする「プチ移住」4つのエリア…ポイントはビザの取りやすさ、英語の通じやすさ、日本人居住者の多さ

海外移住する先を決める場合、ビザの取りやすさや現地での暮らしやすさなど、いくつかの重要なチェックポイントがあります。『富裕層3.0 日本脱出』から一部を抜粋し、取得できるビザの概要のほか、日本人が暮らしやすい国についてみていきます。

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プチ移住に向くビザの種類とは?

日本のパスポートを持っていれば、世界150カ国以上にビザなしで渡航できますから、海外に行くためにわざわざビザを取得したことがないという方も多いと思います。

 

しかし、海外移住するには長期ビザを取得する必要があります。長期ビザを持っていて初めて、その国に居住していることになり、日本の「非居住者」となって、日本の税負担を免れることもできます。

 

では、長期ビザはどのように取得するのでしょうか?

 

長期ビザの取得方法にはさまざまなパターンがありますが、ここではまず、海外移住者が使いやすいビザを4種類に分けて見ていきましょう。

 

1つ目は、移住先の国の会社で取締役や従業員として仕事をするためにビザを取得する方法です。基本的なスタイルといえばこのパターンでしょう。しかし、移住したい国の会社から「うちの取締役・従業員として仕事しませんか?」とオファーされる機会は滅多になさそうです。そこで、自分で会社を作り、その会社の株主・取締役としてビザを申請します。このビザの取得方法は、王道といえるものです。

 

2つ目は、「自国に投資した人にはビザを提供する」という国に投資してビザを取得する方法です。たとえば、スペインの投資ビザの場合、スペインの不動産に50万ユーロ(約8,500万円)以上投資すると、1年間有効のビザを取得できます。

 

3つ目は、お金を出してビザを取得する方法です。日本の近隣国では、タイやフィリピンがこうしたビザを提供しています。たとえばタイの場合、5年間有効のビザを90万バーツ(約360万円)で買うことができます。

 

4つ目は、最近登場した、フリーランスとして働く人向けの「デジタルノマドビザ」の利用です。「ノマド」とは放浪者とか遊牧民という意味で、いわば「デジタルを駆使した放浪者・遊牧民=リモートワークをする人」です。つまり、デジタルノマドビザは、インターネットがつながっていれば仕事をできる人向けのビザです。

 

デジタルノマドビザについて、少し背景をお話ししましょう。

 

このビザを発給する国は急激に広がっており、マレーシアは2022年から、韓国は2024年から、そして日本でも2024年4月1日から導入されています。

 

長期ビザを取るハードルは高いとよくいわれます。それは、だれかれ構わず外国人を入国させると、ときに治安の悪化を招いたり、自国民の仕事を奪われたりするのではないかとの懸念があるからです。

 

しかし、一定以上の所得があるデジタルノマドであれば、治安を悪くするような人はまずいませんし、インターネットを通じて国外の仕事をするわけですから、自国民の仕事を奪う心配もありません。さらにいえば、こうした人が自国内に住んで生活してくれたら、自国内で消費活動をしてくれます。そもそも、ITエンジニアなどは、世界中で引っ張りだこの人材であり、どこの国も自国に呼び込みたいと考えているのです。

香港・シンガポール・タイ・マレーシア…移住先としての格付け

ここからは、移住先をいくつかの国・地域に絞って話を進めていきたいと思います。最初に、欧米は除外します。

 

エキサイティングなアメリカ合衆国、歴史と伝統のヨーロッパなど、欧米に憧れる人は多いのですが、移住先としてはハードルが高いと思われます。欧米にも、投資ビザを取得できる国はいくつかありますが、多くの国で長期ビザの取得がむずかしいのが理由です。

 

もうひとつ、日本とのライフスタイルの違いです。街のあちこちにコンビニエンスストアがあり、ひとりでも気楽に外食できる店が多い日本のような環境は期待できません。ヨーロッパなど、日曜日には閉まっている店だらけです。私自身、わずか1年ですが、イギリスのオックスフォードに住んでいました。私の場合は大学院で勉強するという明確な目的があったからよかったのですが、こうした目的がなかったら、退屈していたと思います。

 

同じく環境の違いという理由では、アフリカ・中南米・インド以西のアジアも除外しましょう。こうした国々はエキサイティングで楽しそうですが、初めての移住先としては、あらゆる意味でハードルが高いでしょう。

 

以上の理由から、初めての移住先としては東アジア~東南アジアをお勧めしたいと思います。さらに、ビザの取りやすさ、英語の通じやすさ、日本人居住者の多さなどを考慮すると、香港、シンガポール、タイの首都バンコク、マレーシアの首都クアラルンプールの4つの都市が候補となります。

 

小峰 孝史

OWL Investments代表取締役
弁護士

 

※ 本記事は書籍の内容を抜粋・掲載したものであり、最新の法令・制度とは異なる場合があります。実務にあたっては必ず最新の情報をご確認ください

 

 

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