三年先の市場を予測して仕入をする
新築から購入する収益ビルについては35年など長期のビジョンが必要ですが、一般的な仕入売却というプロセスの流れを作ってきたのであれば、それは数を増やすこととひとつのプロジェクトが瞬間的に回収されて回転していくほうが加点されます。
売却先を見つけるには三年先の市場を予測して仕入をする必要があります。特にこのケースのように消費税が上がるという時期を固定している場合、その上昇気流に乗って顧客が動くため、デベロッパーを売却先に選んでも最終エンド客を選んでも期限に違いがあるだけになります。
デベロッパーは当然、消費税の現行率を有効に利用できる数ヵ月前までには完成したものを取得してエンド客との契約をすべきですので、あなたが直接顧客に売却するほうに三ヵ月の余裕があるわけです。
売上もデベロッパーに対して売却する場合と顧客を新規に見つけて、売却する場合とでは坪3万円ほどの利益差が出てきます。2千坪の敷地面積があれば6千万円もの差ということです。
確かに大きいのですが、あなたにとっては大した額ではない。むしろデベロッパーに一括売却する方法で銀行に対して回収していただくのがここでのマナーになります。
確保すべき数年分のストック
あなたは一発屋ではなく、長期にプロジェクトに取り込んでいく優良顧客という位置を内外に示す必要があるのです。
利益が1億円でその上の部分が6千万円となれば、1億円でも利益は十分と捉えてみてはいかがでしょうか。
仕入が勝利に繋がるのですが、必ずしも仕入が満足な年ばかりではありません。仕入が困難な年もありますので数年分のストックは確保すべきで、融資を受けてでも将来に備えるべきでしょう。この場合も、来年分を融資条件で購入したのであれば、出来ればこの案件から処分していきます。理由は前述のとおりです。
ストックは積み増したい、しかし融資を受けると返済するまでの間、金利がかさみます。このような場合は自己資金での仕入をお勧めします。売却を急ぐ必要がないので最も高値での売却が可能となります。
個人が1区画ごとに購入する場合、仲介業者または戸建てメーカーが決まった土地代金を確定してくれます。手数料は知れたものであるので絶対に減額してはいけません。私の経験上、手数料減額を要求する顧客に対して二度目の紹介は出来ません。ほんの少しだけの違いを読み取ることが出来ない売主や買主もいますが仲介業者あっての利益であり、ここは満額支払って次回の利益を得るということです。