(※写真はイメージです/PIXTA)

厚生労働省『特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和7年度)』によると、2025年4月1日時点で、要介護3以上の入所申込者は20.6万人にのぼります。長い待機の末に入所できても、状態の変化や医療的対応の必要性によって、継続が難しくなる場合があります。

「ここではもう難しい」…突きつけられた次の現実

面談のあと、高橋さんはすぐにケアマネジャーや地域包括支援センターに連絡しました。しかし、そこで待っていたのは、次の受け皿探しの厳しさでした。

 

「医療対応が必要になると、入れる場所が一気に限られるんです」

 

有料老人ホームでは対応できる医療行為に差があり、費用面の負担も重くなりがちです。介護老人保健施設は在宅復帰を前提とした施設で、長期的な生活の場とは性格が異なります。

 

介護医療院や医療機関への転院も選択肢にはなりますが、すぐに受け入れ先が決まるとは限りません。厚生労働省は、介護保険施設について、急変や入院治療に対応するため協力医療機関との連携が必要だと示しており、現実にも多くの高齢者施設で、状態悪化時には入院や転院が発生しています。

 

家計の不安もありました。正一さんの年金は月15万円で、特養だからこそ何とか成り立つと考えていた高橋さんにとって、より負担の重い施設への移行は簡単に決められる話ではありませんでした。

 

「父のために必要な場所を探さなきゃいけない。でも、現実には費用も空きもある。何を優先すればいいのか、頭が真っ白になりました」

 

高橋さんは、施設長の言葉に腹を立てた時期もあったといいます。

 

「見放されたように感じたんです。でも、父の状態を見れば、職員さんたちが苦労していたのも分かる。誰かが悪い、で片づけられる話じゃありませんでした」

 

最終的に、高橋さんは父をいったん協力医療機関に入院させたうえで、退院後の受け皿として、医療対応が比較的厚い施設を探す方針に切り替えました。すぐにすべてが解決したわけではありませんが、「特養に入れたら終わり」ではなく、その後も状態に応じて住まいを見直さなければならない現実を知ったといいます。

 

「特養に入れたとき、ようやく介護が落ち着くと思っていました。でも実際は、そこから先もずっと判断の連続だったんです」

 

高齢の親の住まい探しは、入所そのものがゴールではありません。心身の状態が変われば、必要な支援も変わります。長い待機を経て手に入れた“安心”が、想像以上にもろいこともあるのです。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧