今回は、仕事の話を切り口に、親と自然にお金の話をする方法を説明します。※本連載は、日本クオリティオブライフの代表理事である清水晶子氏の著書、『親とさよならする前に』(サンクチュアリ出版)の中から一部を抜粋し、親が生きているうちに解決したい「お金」の話について見ていきます。

<やっておくと、ここがラク>

◆親とお金の話をするきっかけになる

◆親の生き方、仕事の価値観が見えてくる

「仕事がいちばん楽しかったとき」の話を聞く

親からお金の話を聞き出すには

 

「仕事がいちばん楽しかったのっていつ?」「いちばん稼いだのは何歳?」

 

と働いていたときのことを聞くのもよいですね。なんとなく生涯賃金がいくらくらいなのかを推察できます。どれくらいお給料をもらっていたのかを聞ければ、お金の話を振りやすくなり、資産の把握にもつながります

 

また、親世代は仕事人間だった人が多く、仕事の話が大好き。仕事の悩みを打ち明けると、喜んで相談にのってくれます。

 

「仕事に対する感覚がちょっと古い・・・」なんて感じるかもしれませんが、その価値観の違いを楽しむくらいの気もちでいられるとよいですね。

仕事の話を聞くことが、親の理解につながる

私の実家は中華料理店を経営していて、結婚前の2年間、親といっしょに働きました。その経験から、仕事への考え方や情熱を知れたこと、苦労をともにできたことをとても感謝しています。

 

幼いころは「なぜうちは休みがないんだろう?」「なぜ知らない人が家によく泊まっているんだろう?」と思っていましたが、いっしょに働いてすべてがわかりました。経営者には休みがないこと。終電を逃したお客さんを気のいい両親は家に泊めていたこと。

 

仕事に対して、何を大切にしていたのか、どんな仕事人だったのかを知ることは、親を理解する大きな鍵になります。いっしょに働ける機会は少ないと思うので、せめて仕事の話を聞いてみませんか?

 

むかしは、親は働いて当然と思っていたけれどあらためて、親の偉大さ、懐の深さを感じるかもしれません。それはきっと、あなたと親の距離が少し縮まる瞬間でもあるのです

親とさよならする前に 親が生きているうちに 話しておきたい64のこと

親とさよならする前に 親が生きているうちに 話しておきたい64のこと

清水 晶子

サンクチュアリ出版

あなたは、あと何回親と話せるだろう その日がきても後悔しないために 幼いころの思い出 両親のなれそめ 感謝の気持ち 介護 お墓 お金 相続 実家の片付け いつまでも元気だと思っていた親が、段々年を重ねてきて心配な…

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