(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親を支えるため、仕送りを続けている人は少なくありません。しかし、その支援が本当に生活の安定につながっているのか——実態が見えないまま、負担だけが増していくケースもあります。総務省『家計調査(2025年)』によれば、高齢単身無職世帯の平均消費支出は月約15万円。家族間での認識のズレが、思わぬ問題を生むこともあります。

見えてきた“お金の行き先”…浮かび上がった本当の問題

話を整理していく中で、高野さんはようやく全体像を把握します。

 

通販による浪費に加え、知人への金銭の貸し付けが繰り返されていたのです。返済の見込みはなく、実質的には“渡している”状態でした。

 

「正直、頭が真っ白になりました。これだけ送っても足りない理由が、やっと分かったというか…」

 

しかし問題は、それだけではありませんでした。

 

高齢になると、金銭管理能力が低下することがあります。消費者庁『令和7年版 消費者白書』でも、認知症などにより判断力が低下した高齢者が、不適切な契約を結んでしまうなど、消費者被害が深刻化する懸念が指摘されています。

 

「母も、昔はこんなことなかったんです。でも最近は、“頼まれたら断れない”みたいな感じで…」

 

高野さんは、初めて「このままでは危ない」と感じたといいます。

 

そこで検討し始めたのが、成年後見制度の利用でした。判断能力が低下した高齢者に代わって、財産管理や契約行為をサポートする制度です。

 

ただし、手続きには時間や費用がかかり、本人の理解や同意も必要になります。

 

「“管理されるのは嫌だ”と言われてしまって…。簡単には進みませんでした」

 

一方で、仕送りを続ける限り、同じ問題が繰り返される可能性があります。

 

「支えているつもりだったけど、このままじゃお互いに持たないと思いました」

 

悩んだ末、高野さんは仕送りの方法を見直す決断をします。現金を渡すのではなく、生活費の一部を直接支払う形に変更し、支出の管理にも関わるようにしました。

 

「最初は反発もありました。でも、“これ以上は続けられない”と正直に伝えました」

 

高齢の親を支えるという行為は、単なる金銭的な問題にとどまりません。生活の実態や判断力、周囲の人間関係まで含めて考える必要があります。

 

仕送りという形の“支援”が、本当に親の生活を支えているのか。それとも、別の問題を覆い隠しているだけなのか——。見えにくい家計の実態に、どう向き合うのかが問われています。

 

 

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