(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親が一人暮らしを続けている場合、家計の実態は家族にも見えにくいものです。年金や貯蓄で安定しているように見えても、その内側で想定外の支出やトラブルが進行しているケースは少なくありません。とくに近年は、電話やSNSを通じた金銭トラブルも増えており、気づいたときには取り返しがつかない事態に至ることもあります。

通帳に残る「800万円の引き出し」老後の裏で起きていた異変

埼玉県内に住む会社員の雅彦さん(仮名・53歳)は、母・和子さん(仮名・83歳)の通帳を見た日のことを、今でも忘れられないといいます。

 

和子さんは数年前に夫を亡くし、その後は一人暮らしを続けてきました。年金収入は月約14万円。持ち家で家賃負担はなく、生活は「質素だが安定している」と雅彦さんは認識していました。

 

「貯金もそれなりにあるはずだと思っていました。父が亡くなったときに、ある程度は残っていたので」

 

転機は、母の通院の付き添いでした。病院の支払いの際、通帳を預かることになり、何気なく記帳したといいます。

 

そのとき、目に飛び込んできた数字に、思わず手が止まりました。

 

「え…?」

 

直近の数ヵ月で、まとまった引き出しが何度も行われており、その合計は約800万円に達していたのです。

 

「一瞬、見間違いかと思いました」

 

帰宅後、雅彦さんは母に尋ねました。

 

「この引き出し、どうしたの?」

 

和子さんは少し間を置いたあと、静かに答えました。

 

「頼まれたのよ」

 

和子さんは、数年前から電話で連絡を取っていた“知人”に対して、お金を振り込んでいたのです。最初は数万円程度だったものが、次第に金額が大きくなり、「今だけ必要」「すぐ返す」といった言葉を信じて送金を続けてしまったといいます。

 

「困っているって言われたら、放っておけなかったのよ」

 

その表情には、後悔と戸惑いが混じっていました。

 

こうしたケースは、決して特殊なものではありません。警察庁によれば、特殊詐欺の被害者の多くを高齢者が占めており、近年は電話だけでなく、SNSや個人的なやり取りを通じた金銭被害も増加しています。

 

雅彦さんは、「まさか自分の母が」と感じたといいます。

 

「ニュースで見るだけの話だと思っていました」

 

 \4月14日(火)ライブ配信/
 「名義預金」判定のポイント 

指摘率トップの理由とは
相続税の税務調査の実態と対処方法

次ページ「責めても意味がない」家族が取った向き合い方
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧