年金の受給開始時に、65歳未満の配偶者がいる場合にもらえる「加給年金」。配偶者との年齢差が大きいほど、もらえる総額も多くなりますが、受け取り時期を繰り下げすぎると、逆に大きく損をしてしまうことも。本記事では、服部貞昭氏の著書『知れば知るほど得する年金の本』(三笠書房)から一部を抜粋・編集し、年下の配偶者がいる場合に知っておきたい「加給年金」の注意点と対策法について解説します。
振替加算をもらうより、繰り下げのほうがお得な場合
配偶者が65歳になると、加給年金はストップします。その代わり、配偶者は、1966年(昭和41年)4月1日以前生まれの人に限ってですが、65歳から配偶者自身の老齢基礎年金にプラスして振替加算を一生涯もらうことができます。
もし、配偶者が自分自身の老齢基礎年金を繰り下げると振替加算をもらえません。その対策としては、厚生年金に加入したことがある人は、老齢厚生年金だけ繰り下げ、老齢基礎年金は繰り下げない方法があります。そうすれば、65歳から老齢基礎年金と振替加算をもらえます。
ただし、振替加算の金額は少ないです。
生年月日によって金額は異なりますが、1961年(昭和36年)4月2日以降生まれの人は、年間で約1万6,000円です。
一方で、年金を繰り下げた場合、1年繰り下げで8.4%の増額です。満額の84万7,300円をもらえる人であれば、1年繰り下げると、91万8,473円となります。
繰り下げによる増額は、約7万円ですから、振替加算をもらうより繰り下げたほうがお得になります。
服部 貞昭
新宿はっとりFP事務所 代表
エファタ株式会社 取締役
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
新宿・はっとりFP事務所 代表
エファタ株式会社 取締役
長野県須坂市生まれ。数字と数学が大好きで6歳のときから現金出納帳をつけ始める。中卒の父から「サラリーマンでは金持ちになれない」と教えられ、中学2年生で起業を志す。経済や会計への関心から、学生時代には簿記のオンライン掲示板を自作し運営していた。
東京大学工学部卒業後、KDDIにてシステムエンジニアとして勤務。2014年に独立し、現在はファイナンシャル・プランナーとして、お金に困っている人の相談にのりながら、身近なお金に関する情報発信に携わる。ライフマネー・税金・相続関連のオウンドメディアを複数運営、総合月間150万PV超。これまでに2,000本以上の記事を執筆・監修。登録者10万人超のYouTubeチャンネル「お金のSOS」をはじめ、「ZEIMO」など4つのマネー系チャンネルを運営し、累計再生回数2,200万回を超える。
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