「厚生年金」への加入で年収100万円あたり年間5,500円アップ
60歳以降になってから、もらえる年金を増やす方法を紹介していきます。60歳になると一部の人は会社を定年で退職したり給料が下がったりして、もう何もできないと思うかもしれません。
じつは、60歳からが、もらえる年金を増やす最大のチャンスなのです。
年金を増やす一番の方法は、60歳以降も会社勤めで働いて厚生年金に加入することです。
老後にもらえる年金には「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類があります。老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間、国民年金に加入すると、満額84万7,300円(2026年度時点)もらえますが、それ以上増えません。
一方、老齢厚生年金は60歳以降も働き続けることで、もらえる年金額がどんどん増えていきます。
60歳以降も働くことで増える老齢厚生年金には、大きく2つの内容があります。
一つは、すべての会社勤めの人が対象となる「通常の老齢厚生年金」で、支給された給与の金額に応じて年金が増えます。
もう一つは「経過的加算」で、厚生年金の加入期間が40年未満の方だけに適用される制度です。
まずは、「通常の老齢厚生年金」で増える金額からケース別に説明していきます。
ケース①フルタイム正社員として勤務
最初に、60歳以降もフルタイムの正社員として65歳まで働くケースを想定してみましょう。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」のデータによれば、60~64歳の男性正社員の平均年収は約532万円です。ここでは、計算しやすくするために、年収500万円とします。
60歳から65歳まで年収500万円で5年間働いた場合、老齢厚生年金は年間約13万7千円(月額約1万1千円)増えます。増額分は生涯にわたって毎年もらえるため、85歳まで生きると仮定すると20年間で合計274万円も上乗せとなります。大きな差になることがわかりますね。
老齢厚生年金の金額の計算方法はやや複雑なのですが、ここでは、とても簡単に計算する方法を紹介します。次の式を利用すると簡単に計算できます(再評価率は考慮していません)。
たとえば年収500万円で5年間働く場合は、
となります。ざっくりとした目安は、「給料100万円につき、毎年約5,500円ずつ年金が増える」と考えるとわかりやすいでしょう。
