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評価益が一転、投資損を抱える時代が到来
まだカネ余りバブルが大崩れには至っていない。それもあって、現時点からは考えられないかもしれないが、いずれ世界中のマネーは一気に締まる。つまり、今度は超のつくカネ不足状態が襲ってくるのだ。
どういうことか? 超のつくカネ余りバブルが崩壊すると、株価はじめ金融マーケットの価格全般が大きく下がる。これまでバブル高にご機嫌だった投資家の大半が、一転して巨額の投資損と、売るに売れない投資勘定を抱えて苦しむことになる。
これが個人投資家の場合は、「バブルに乗って、大損してしまった」と投資の失敗を悔やんだりで済む。もっとも、投資損の影響は大きく、自己破産に陥って夜逃げするとか、いろいろな人間模様がみられよう。
一方、年金や投信など機関投資家や金融機関そして企業といった法人投資家は、そう単純ではない。とんでもない苦しみに追いやられるのだ。それが資産デフレである。
[図表1]をみてもらいながら説明しよう。こういうことだ。カネ余りバブルに乗って、投資勘定は評価益をどんどん積み上げていった。投資勘定が好調なのをいいことに、どの法人投資家にも、さらなる投資に向ける資金が次から次へと流入してくる。あるいは借り入れをどんどん増やして、もっともっと投資にまわそうとする。
かくして、法人投資家の財務(バランスシート)はどんどん膨れ上がっていく。資金の調達つまり負債勘定は大きく膨らむが、それ以上に投資勘定が株価上昇などでプラスとなり、評価益は積み上がる一途となる。素晴らしい好循環を堪能できるわけだ。
ところが、金融マーケット全般が売られると、好循環は一変する。つまり逆回転をはじめるや、どの法人投資家も地獄に叩き落される。これまで評価益を積み上げていたはずの資産勘定が大きく目減りし、投資損が一気に膨れ上がる。評価益は一転して評価損の山となる。
そう、[図表2]に示したように、資産勘定は大きく目減りする。一方、負債勘定の方はまるまる残っている。この状態が資産デフレ、あるいはバランスシートデフレという。


