(※写真はイメージです/PIXTA)

住宅取得は多くの家庭にとって人生最大の買い物です。しかし近年、定年後も住宅ローンを返済し続ける世帯が珍しくありません。住宅金融支援機構『2023年度 住宅ローン利用者の実態調査』によれば、借入期間は30年以上が主流で、完済年齢が70歳を超えるケースも一定数存在します。長寿化が進む一方、収入が減少する老後に固定的な返済が残ることは、家計に大きな影響を及ぼします。

「定年=ゴール」ではなかった

「定年退職はゴールだと思っていました。でも、ローンがある限り、気持ちは全然楽にならない」

 

中山さんは最近、60歳以降の再雇用制度について真剣に調べ始めました。勤務先では65歳までの継続雇用制度がありますが、賃金は約7割に減る見込みです。

 

「給料が下がって、ローンはそのまま。これが一番きつい」

 

近年は晩婚化や住宅価格の上昇により、40代以降で長期ローンを組むケースも増えています。完済年齢が70歳、あるいは80歳近くになる例も珍しくありません。

 

住宅ローンは、住まいという安心を得るための手段です。しかし、老後の家計にとっては“固定費”として重くのしかかります。

 

「もっと早く返済計画を見直していれば、と後悔はあります。でも当時は“何とかなる”と思っていた」

 

中山さんは現在、繰り上げ返済の再検討と、生活費の圧縮を進めています。完済年齢を75歳まで短縮することが当面の目標です。

 

「家を持つことは間違いじゃなかった。でも、“いつまで払うのか”までは真剣に考えていなかった」

 

長寿化が進む時代、住宅ローンは“現役時代だけの問題”ではありません。収入が減る老後まで見据えた返済設計が、これからの家計にはより重要になっているのです。

 

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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