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企業成長に欠かせない「4つ」のステップ
企業には成長の段階、4つのステップから構成されるサイクルが存在する。
第1は『起業家の時代』。君が創業期に経験した、個人の力で道を切り拓くステージ。第2は『幹部の時代』。君の分身となる幹部を育て、組織の基盤を作るステージ。第3は『標準化の時代』。属人性を排し、仕組みで組織を動かすステージ。そして第4が『省人化の時代』。徹底した効率化でキャッシュを生み出すステージ。
このサイクルを一周したところで、第5のステージ、『企業家の時代』へと進み、会社をさらなる成長へと導いていく。
「分身がいれば仕事はうまくいく」という大きな勘違い
起業家の時代から幹部の時代への移行は、社会起業家のケースでは、設立とほぼ同じタイミングで起きます。
業界の知識・技術・経験をベースに独立した多くの起業家の場合、「自分の分身がたくさんいればもっと仕事はうまくいく」と思うようになります。そして、即戦力となる人材の中途採用を望むようになります。
幹部の時代は、起承転結でいえば「承」に当たる部分で、移行は他の時代よりも比較的簡単ですが、次のような問題にぶつかります。
少数精鋭のトラップ
会社の成功要因が、業界における知識・技術・経験にあるため、そのような優秀な人材は世の中にたくさんいるわけではありません。比較的早い段階で、優秀な人材の採用ができないと思うようになります。
また、「新卒や未経験者に教えている暇などない」と業界の経験のない新卒採用などには及び腰です。社員には「即戦力」を求めるからです。
ここでの価値観は、「当社の人材はクオリティが高い」、「大手に負けない有能な人材がそろっている」というものです。
つまり、この価値観を壊すような、即戦力にならない人材採用はできないのです。
結果として、少数精鋭というトラップに陥ります。
少数精鋭は、組織の新陳代謝が起こらないので、ここで成功体験を積んだ企業は組織の高齢化に直面します。市場は常に変化するため、少数精鋭の組織は経営者・幹部の高齢化と共にかつての市場競争力を失い、やがて市場から排除されるのです。
ほとんどの中小企業は、程度の差こそあれこの状態に陥ります。組織は文鎮型となり、管理者とは名ばかりのプレーヤーの集まりで、社員は個人商店化していきます。
「社員1人ひとりのスキルは高い」という言葉は、構造的組織化に失敗している証しともいえるのです。

