(※写真はイメージです/PIXTA)

配偶者を亡くしたあと、受け取れる年金額が一気に減り、生活が立ち行かなくなる――そんな事態は決して珍しくありません。とくに高齢期のひとり暮らしでは、医療費や光熱費が重くのしかかります。80歳女性のもとに届いた一通の「緑の封筒」は、追い詰められた生活を立て直すきっかけとなりました。

「私も受け取れるんですか?」窓口で知った制度

翌日、案内に書かれていた年金相談窓口に電話をかけました。担当者は、必要書類や手続きについて丁寧に説明してくれたといいます。

 

後日、年金事務所を訪れた芳子さんは、遺族厚生年金の受給対象者であることが正式に確認され、申請手続きを進めることになりました。

 

「制度の名前は聞いたことがありましたが、自分が対象だなんて、考えたこともありませんでした」

 

数週間後、支給決定の通知が届きました。遺族厚生年金が加算され、月6万円だった年金収入は大きく増加。家計の見通しが立てられるようになったのです。

 

※ 遺族厚生年金は、亡くなった配偶者の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3を基準に算定され、すでに老齢年金を受給している場合は併給調整(差額支給)が行われます(日本年金機構)。

 

「これで、医療費の心配が少し減りました」

 

芳子さんは、安堵した表情でそう話します。

 

生活水準が元に戻ったわけではありません。それでも、「最低限の暮らし」が見通せることは、高齢者にとって大きな支えです。

 

日本には、遺族年金をはじめ、高齢者の生活を支える制度が複数用意されています。しかし、制度は“知っている人だけが使える”のが現実です。

 

突然の配偶者の死は、経済面だけでなく、心にも深い傷を残します。それでも、制度を知り、正しく手続きをすれば、生活を立て直す道は残されています。

 

身近な高齢者が、必要な制度を知っているかどうか。一度、立ち止まって確認してみることが大切なのかもしれません。

 

 

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