乏しい老後資金の中で、住居費を抑えながら自然の中で静かに暮らす――そんな理想を叶えるはずだった格安リゾートマンション。購入価格は40万円という破格の安さ。しかし、雪深い町で直面した「厳しい現実」とは……。

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マンション価格40万円!夢のマイホームを手に入れた男性

「こんなに安く家が手に入るなら、多少のことは我慢できる――そう思ったんです」

 

そう語るのは、中村恒一さん(仮名・69歳)。都内の小さな企業で働き、65歳で定年退職しました。独身で子どもはおらず、退職後は賃貸アパートで一人暮らし。年金は月12万円ほど、貯金は800万円弱。決して余裕があるとは言えない老後資金でした。

 

賃貸の更新を前に、「自分の家がある人生だったら……」人生で幾度となく考えたことでした。今となっては東京にこだわりもありません。「地方だったら、驚くほど安い家があったりしないだろうか」と検索し目に留まったのが、新潟県内の中古マンションでした。

 

リゾートエリアにある、かつてバブル期に栄えたマンションの価格は、なんと40万円。管理費と修繕積立金を合わせても年間30万円に満たず、都内で暮らしていた頃と比べれば住居費は雲泥の差です。

 

「なにより、家が自分のものになる。それと私、若い時スキーが好きだったんですよ。だから、スキー関連の観光業にちょっとでも関われたら、それもいいじゃないかと」

 

40万円という安さに引っかかる部分がなかったわけではありません。ですが、この価格なら試す価値はある。そう考えて購入を決意しました。

 

移り住んだ当初は意外なほど快適でした。春から秋にかけては空気も澄み、温泉も近い。人付き合いがあまり得意でない中村さんにとって、静かな環境はむしろ心地よいものでした。アルバイトも思いのほかあっさりと決まったといいます。

 

しかし、次第に暮らしは想像もしなかったものになっていきました。

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