(※写真はイメージです/PIXTA)

近年は高齢者世帯の資産格差が拡大し、相続をめぐるトラブルや“意外な遺産の実態”が話題になることも少なくありません。2023年の金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2人以上世帯)』によると、60代の世帯の平均貯蓄額は2,026万円ですが、中央値では700万円にとどまり、少数が全体の平均を押し上げている実態が浮き彫りになっています。“3億円の相続”――一見、華やかな財産の話に思えますが、その実態は誰も予想していないものでした。

「資産があったはずなのに、何も残っていない」

祖母の葬儀から3ヵ月。残された遺産は、築50年を超えた実家と、未使用の高級スカーフ数十点。評価額は相続税の基礎控除(3,000万円+法定相続人×600万円)を下回る見込みだといいます。

 

「“祖母は相続で得た3億円を大事に持っている”と思っていた自分が恥ずかしい。もっと早く、何かできていたらと思ってしまいます」

 

3億円という数字を見れば、誰もが「老後は安泰」と感じるかもしれません。しかし現実には、判断能力が低下したときに誰が財産を管理するのか、どの制度を使えるのか――その準備がなければ、資産があっても日々の生活や安全を十分に守れない場面が生じます。

 

大切なのは、「どれだけ残したか」よりも、いざというときにその財産がきちんと使われる仕組みを、事前に整えておくことなのかもしれません。

 

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