老後資金、2,000万円も要らなかったな…年金21万円・必死に貯めた貯金を抱えた「65歳同い年夫婦」の大反省。定年退職後の初めてのお正月、孫6人・娘夫婦が来てくれたのに“心が晴れない”理由

老後資金、2,000万円も要らなかったな…年金21万円・必死に貯めた貯金を抱えた「65歳同い年夫婦」の大反省。定年退職後の初めてのお正月、孫6人・娘夫婦が来てくれたのに“心が晴れない”理由
(※写真はイメージです/PIXTA)

将来への漠然とした不安から、現役時代の楽しみを我慢し、コツコツと貯蓄に励む。「老後2,000万円問題」が叫ばれて久しい日本、それは非常に堅実で、賢い生き方のように思えます。しかし、人生の幸福度を最大化しようとしたとき、私たちは決定的な視点を見落としているかもしれません。それは、お金には、それを最大限に活かせる「賞味期限」があるという事実です。

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諦めた「屋久島トレッキング」の夢

テレビでは日本の絶景を紹介する特番が流れていました。画面には、神秘的な屋久島の縄文杉が映し出されています。それをみた次女がいいました。「そういえばお父さん、定年したらお母さんと屋久島に行くっていってなかった? いつ行くの?」

 

その言葉に、ミツヒコさんとショウコさんは顔を見合わせ、力なく笑います。「いやあ、もう無理だよ」ミツヒコさんが答えます。

 

「どうして? せっかく時間もできたのに」

 

「往復10時間の山道なんて、とても歩けない。お母さんも膝が痛むしね……」

 

実は、退職祝いとして昨年の秋、二人は憧れだった高級旅館に泊まるため箱根へ行きました。 しかし、現実は厳しいものでした。旅館に着くまでの移動だけでミツヒコさんは疲れ果ててしまい、楽しみにしていた周辺の散策はキャンセル。さらに、夕食の豪華な懐石料理も、脂っこいものが受け付けなくなっており、半分以上残してしまったのです。

 

「箱根への移動だけであんなに辛かったのに、屋久島なんて夢のまた夢だ」

通帳の数字は「我慢の墓標」だった

孫たちが嵐のように去ったあと、静まり返ったリビングで、ミツヒコさんはポツリといいました。

 

「ショウコ、すまなかったな」

 

「え、なにが?」

 

「俺たちは、なんのために2,000万円も貯めたんだろうな」

 

二人は若いころ、徹底した節約生活を送っていました。家族旅行は数年に一度、会社の保養所だけ。外食は記念日でもファミレス。ミツヒコさんは付き合いの飲み会も断り、ショウコさんも欲しい服を我慢してパート代を貯金に回しました。娘が「キャンプに行きたい」「飛行機に乗ってみたい」といったときも、「うちは余裕がないから」と断りました。「将来が不安だから」という理由で、すべて通帳の数字に変えていたのです。

 

「あのとき、多少無理してでも娘たちをいろいろな場所に連れて行ってやればよかった。俺たちだって若くて、いくらでも歩けたのに」「そうね……。私も、おしゃれをして、あなたと美味しいものを食べにいけばよかった」

 

2,000万円という数字は、老後の安心材料などではなく、二人が若いうちに経験できたはずの喜びを、すべて我慢して積み上げた墓標のようにみえました。

 

「ステーキを美味しく食べられる胃袋があるうちに、金を使うべきだった」「自分の足でどこへでも行けるうちに、絶景をみにいくべきだった」

 

お金には「旬」があります。20代、30代の100万円と、体力が衰えた60~70代の100万円では、その価値も使い道もまったく異なるのです。「老後の心配」に怯えすぎて、二人は「二度と戻らないいま」を売り払ってしまっていたのでした。

死ぬまでの目標

「老後資金なんて、こんなにいらなかったな……」溜息をつくミツヒコさんに、ショウコさんが提案しました。

 

「あなた、これからは使いましょう。使い切りましょうよ」

 

「使い切るって?」

 

「無理に歩かなくていいの。移動をタクシーにして楽にしたり、たまには外食したり。孫たちの教育費に出してあげれば、あの子たちの記憶には残るわ」

 

ミツヒコさんは預金通帳をみつめたあと、頷きました。「そうだな。これからは節約のし過ぎは禁止だ。いまの自分たちが楽しめるかをもっと考えよう」

 

失った体力と若さは取り戻せません。縄文杉をみる夢はもう叶わないかもしれません。 しかし、人生は今日が一番若い日です。ミツヒコさんとショウコさんは、このお正月、一つの誓いを立てました。

 

「死ぬときに一番お金を持っているのはやめよう。これからは、お金を家族の笑顔と毎日の快適に変えよう」

 

2,000万円の貯蓄は、ある意味で計算ミスだったかもしれません。しかし、その事実に気づいたいま、二人の本当の「豊かな老後」が始まろうとしています。

 

老後資金の準備は大切です。しかし、それ以上に「いましかできない経験」にお金を使う勇気を持つこと。それが、人生の最期に「いい人生だった」と笑うための秘訣なのかもしれません。

 

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