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資産2,000万円…堅実に生きてきた夫婦
首都圏近郊の持ち家に住むミツヒコさん(仮名/65歳)と妻のショウコさん(仮名/65歳)。ミツヒコさんは地元のメーカーで経理畑を一筋に歩み、夏に定年退職を迎えました。ショウコさんも専業主婦として家計を支え、子育てが落ち着いてからはパートに出て貯蓄に励んできました。
二人の努力の結果、老後資金に不安はなさそうです。
夫の公的年金: 月額約16万円
妻の公的年金: 月額約5万円
世帯年金合計: 月額21万円
預貯金:2,000万円
負債: なし(住宅ローン完済済み、リフォーム済み)
「これからは夫婦でのんびり好きなことをしよう」ミツヒコさんの退職の日、二人はそう語り合っていました。
しかし、その「これから」が始まった最初のお正月。二人の心にあったのは、達成感ではなく、鉛のような重たい後悔でした。
孫6人がやってきた!…ついていけない衰えきった体力
元旦の昼、独立した二人の娘夫婦が、それぞれの子どもを連れて帰省してきました。 孫は総勢6人。上は小学生から下はヨチヨチ歩きまで、家の中は一気に騒がしくなりました。
「じいじ、お年玉!」「ばあば、お腹すいた!」
食卓には、ふるさと納税で取り寄せたおせち、特上の寿司桶、ビールやジュースが所狭しと並んでいます。ショウコさんは台所に立ちっぱなしで、唐揚げとポテトを揚げ、孫たちの相手をします。
一方、ミツヒコさんは孫にお馬さんごっこをせがまれましたが、背中に孫を乗せた瞬間、激痛が走りました。「い、痛たたた……ごめんよ、じいじは腰がダメなんだ」
ミツヒコさんは現役時代の最後10年間、激務のデスクワークを続けていました。運動する時間もなく、足腰の筋力はすっかり落ち、慢性的な腰痛を抱えていたのです。ショウコさんもまた、お正月の準備が祟り、めまいを起こしてソファに座り込んでしまいました。
「お父さん、お母さん、大丈夫? 無理しないで座っててよ」 長女が気遣ってくれましたが、ミツヒコさんは情けなさでいっぱいです。
「せっかくみんなが来てくれたのに、体がいうことを聞かない……」
